みなさんは、ブロックチェーン上にアプリを開発することができるのを知っていましたか?しかもそのアプリは、管理者が存在しないアプリです。この記事では、Web3において非常に重要な概念であるdApps(分散型アプリケーション)について解説していきます。
また、dApps(分散型アプリケーション)についてまとめると以下のようになります。
ブロックチェーン上に展開される管理者不在で動作するアプリケーションのこと
最後までお付き合いいただければと思います!
この経済と仮想通貨をこよなく愛している資本主義の奴隷編集部が執筆しています。
dApps(分散型アプリケーション)とは?
dAppsとは、Decentralized Applicationsの略です。日本語では分散型アプリケーションと訳されます。dAppsは、管理者不在で動作するアプリケーションのことをさします。
dAppsはユーザーから見た際にはWebと同様のサービスになっていますが、根本の部分がブロックチェーン技術となっている点が既存のWebサービスと違う点です。
dApps(分散型アプリケーション)が生まれた背景
dAppsの考案者のVitalik
最初にブロックチェーン上にアプリケーションを動作できるようにしようと考えたのは、Ethereumの開発者であるVitalik Buterin氏でした。彼は、ブロックチェーン上で仮想通貨だけでなく、Web上のアプリケーションを開発することができないか考えました。
そもそも、ビットコイン単体のチェーンではスマートコントラクトの実装ができませんでした。そこで彼は試行錯誤の末、Ethereumに、あらかじめ決められた処理のもとで実行されるスマートコントラクトが実装することができました。
Ethereumとビットコインの違いをうむdApps
EthereumとBitocoinの大きな違いでした。Ethereumが既存の分散型なWebを実現するプラットフォームであるのに対して、bitcoinは価値の保存を目的としているブロックチェーンなのです。
その結果、近年増加しているDeFiやDAO、GameFi等の多彩なアプリケーションが生み出されるに至りました。
また、dApps開発可能なブロックチェーンは、日を追って増加しAvalanche(AVAX)やSolana(SOL)などのイーサリアムキラーと呼ばれるものが開発されるにも至っています。
名前(シンボル) | Ethereum (ETH) ※マージ以前 | Solana (SOL) | Avalanch (AVAX) | Polkadot (DOT) | Fantom (FTM) | AstarNetwork (ASTR) | TRON (TRX) | Polygon (MATIC) | Arbitrum (ARB) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
レイヤー | レイヤー1 | レイヤー1 | レイヤー1 | レイヤー1 | レイヤー1 | レイヤー2(Polkadot) | レイヤー1 | レイヤー2(Ethereum) | レイヤー2(Ethereum) |
EVM互換性 | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ | × ※TVMあり | ○ | 調査中 |
ガス代 | 4000~6000円 | 1円以下($0.00007) | 5円 | 30円 | 1円以下($0.00001) | 調査中 | 調査中 | 1円以下($0.00007) | 調査中 |
1秒に取引できる取引数(TPS) | 15件 | 5万件 | 4500件 | 1000件 | 30万件 | 調査中 | 調査中 | 6.5万件 | 調査中 |
時価総額 | 40兆円 | 3.2兆円 | 2兆円 | 2兆円 | 4000億円 | 193億円 | 8300億 | 11兆円 | 調査中 |
dApps(分散型アプリケーション)の仕組み
レイヤー1・レイヤー2ブロックチェーン
dAppsは、スマートコントラクトの実装が必要不可欠でした。その際に、スマートコントラクトはレイヤー1もしくはレイヤー2のブロックチェーンに構築されます。
また、その際にスマートコントラクトは基本的にレイヤー1もしくは2に位置付けられます。そして、dAppsはレイヤー3、4のアプリケーション層に構築されます。
スマートコントラクト
dApps(分散型アプリケーション)がチェーン上に展開できるのは、スマートコントラクトによります。
スマートコントラクトは、ブロックチェーン上にプログラムを書き込むことで、設定した条件を自動的に実行する仕組みのことです。これにより取引(トランザクション)を自動化することができます。
これにより、契約内容の改ざん等のリスクが減ることになりました。
スマートコントラクをを実装しているチェーン上に展開される
dApps(分散型アプリケーション)はスマートコントラクをを実装しているブロックチェーン上であれば、どこでも展開することができます。
最初はイーサリアムがメインでしたが、2020年頃からはより性能の高いSolana(SOL)やAvalanch(AVAX)等のスマートコントラクトを実装したブロックチェーンが登場し始めました。
dApps(分散型アプリケーション)の事例
DeFi(分散型金融)
ちなみに、DeFi(分散型金融)とは、銀行や証券会社などの金融仲介業の存在を無効化して、ユーザー同士での取引を可能にするアプリケーションのことを指します。
このDeFi(分散型金融)と言われる領域ではあ、様々な種類のdApps(分散型あプリケーション)が存在します。
Uniswapに代表される分散型取引所(DEX)はdApps(分散型取引所)の代表的な事例です。
また、イーサリアムベースで開発されているDeFiサービスには
のサービスがあります。
DAO(分散型自律組織)
DAOとは、Decentralized Autonomous Organizationの略で、和訳すると分散型組織になります。管理者が存在せず、メンバーが共同所有を行うような組織のことを指します。
既存の組織のようなトップダウンではなく、究極の民主主義をテクノロジーで実現した(ようとしている)組織の形です。
GameFi・ブロックチェーンゲーム(BCG)
GameFiとは、GameとFinance(金融)をかけ合わせた言葉です。
意味としては、プレイヤーに経済的なインセンティブを受け取ることができるブロックチェーンゲームのことです。
よく巷で言われるようなPlay to Earn(P2E)の仕組みを取り入れたゲームと言い換えることもできます。
ブロックチェーン技術によって生み出された仮想通貨やNFT(非代替性トークン) などのトークンエコノミーと、通常のゲーム空間が掛け合わされることでGameFiは実現しています。
STEPNは、Solanaチェーン上で展開されるdApps(分散型アプリケーション)の有名な事例といれるでしょう。
分散型SNS
dAppsの一つとして分散型SNSが一つの事例として挙げられます。著名なものとしてNafter.ioという分散型ソーシャルメディアが挙げられます。
Nafter.ioは、ユーザーがNFTを作成(mint)し、NFTを売買することができ、さらに双方向でコミュニケーションをすることができるWebアプリケーションです。こちらは、Binance SmartChain(BSC)上に展開されているdAppsの一つと言えるでしょう。
簡単にいうと投稿内容を販売することができるinstagramです。BNBやイーサリアム、NAFTなどのトークンでNFTの売買が可能になります。
また、接続も簡単で、メタマスクなどのウォレットがあれば簡単にアカウントを作ることができます。
さいごに
この記事では、Web3において非常に重要な概念であるdApps(分散型アプリケーション)について解説していきました。
dApps(分散型アプリケーション)についてまとめると以下のようになります。
ブロックチェーン上に展開される管理者不在で動作するアプリケーションのこと
今後出てくるブロックチェーン関連のプロジェクトはdApps(分散型アプリケーション)にあたるプロダクトが今後ますます増えてくるでしょう。そのためにはdAPpsという概念の理解は不可欠となるでしょう。