この記事では、レンディングサービスを提供しているCompound.Finance(通称Compound)とそこから発行されているCOMPについて解説します。
また、最低でもCompoundについて以下の点を押さえておいていただければと思います。
- Compoundは2018年からローンチされたレンディングサービス
- イーサリアム上に展開されている
- ガバナンストークンのCOMPを発行している
Compoundは、DeFiブームの火付け役です。DeFiなどについて詳しく知りたい方は是非この記事を読んで、重要な部分を押さえておきましょう!

この記事は、経済オタクで仮想通貨にハマっている労働者マンが解説します
- Compound(COMP)についての全体像を知ることができる
- 仮想通貨(暗号資産)の投資を始める上で知るべき基礎知識が身に付く
Compound(COMP)とは?

Compound(COMP)とは?
Compound Finance、通称Compound(COMP)とは、2018年にローンチされた仮想通貨の貸し借りを可能にするレンディング(貸仮想通貨)を提供しているDeFiサービスです。
イーサリアムネットワーク上に展開されています。ちなみに、レンディングとは、貸し手と借り手をを使って結びつけるDeFi(分散型金融)のサービスです。

背景には、ビットコインやイーサリアム等の主要仮想通貨を長期保有(ガチホ)する傾向があり、ただ寝かせておくより、誰かに貸し出して利益を取りたいという需要が出てきました。
運営会社と創設者
運営企業はCompound Labという企業です。

Compound Labは、2017年に創業されたサンフランシスコにある新興企業です。CEOは、ロバート・ラッシュナー(Robert Leshner)氏です。

ガバナンストークンCOMPをもらうことができる
Compoundでは、貸し借りを多くすることでガバナンストークンCOMPを入手することができます。
Compoundの運営で何かしらの決定が行われます。その際に、投票権としての役割を持つのがガバナンストークンCOMPです。
COMPの所持数によって、Compoundの運営に対して影響力を持つことができます。

ですがCOMPは、海外の大手仮想通貨取引所であるBinanceなどに上場したことで取引が可能になり、投資対象にもなっています。
また、Compoundは最初は運営チーム主導の運営でした。2020年からCOMPを配布しユーザーの運営、つまりDAO(自律分散型組織)に移行しました。
通貨名/ティッカーシンボル | COMP |
時価総額 | 2位 |
開発者 | Robert Leshner、Geoffrey Hayes |
運営企業 | Compound Lab |
発行枚数上限 | 10,000,000 COMP |
コンセンサスアルゴリズム | 不明 |
公式アカウント | |
ホワイトペーパー | White Paper |
公式サイト | compound.finance |
Compound(COMP)の特徴


レンディングプロトコル
Compoundは主要なレンディング(貸仮想通貨)プロトコルの一つです。レンディングとは、仮想通貨の貸し手と借り手をマッチングさせる場だと思ってください。
サービス内容としては、銀行と近いものだと思ってください。銀行と同じく貸し手は金利が手に入り、借り手は金利を払う必要があります。


- 仮想通貨の貸し手と借り手をマッチングさせる””場””
- 仲介業者が存在しないのが特徴
ですが、貸し手と借り手の取引を仲介する銀行のような仲介が存在しないのがレンディングの特徴です。あくまで、場でしかないのです。
借り手は借りた額の150%を担保にしなければならないシステムです。借り手が返済できないことを防ぐためです。
イーサリアム上に展開されている
Compoundはイーサリアムネットワーク上に展開されたサービスです。
イーサリアムはビットコインに次ぐ時価総額を誇る仮想通貨でもあり、イーサリアムが盛り上がれば同時にCompoundも成長をしていくでしょう。


ただ、イーサリアムはスケーラビリティー問題によって引き起こされる以下の問題に直面しており、その影響はCompoundにも出ています。
- 取引の処理の遅延
- ガス代(取引手数料)の高騰
Compoundで取り扱われている仮想通貨
仮想通貨では以下のような仮想通貨を取引することができます。
通貨名 | APY(年収率) |
---|---|
DAI | 6.87% |
WBTC | 0.20% |
USDC | 5.62% |
ETH | 0.24% |
USDT | 3.42% |
UNI | 1.21% |
ZRX | 0.87% |
各仮想通貨を貸し出すことで収益を得ることができますが、貸し出す仮想通貨によっては、APY(年収率)、つまり得られる利益が異なります。
リスクの大きい仮想通貨を預け入れれば大きな利益を得ることができますが、その分、リスクも大きいことは意識しておきましょう。
また、長期的に預け入れておけば複利の効果で大きな利益を生み出すことも可能です。


APYとは複利を考慮した上で預金から得られる年間の収益率の予測値のことを指します。
APY(年収率)に関しては「【図解】APR(年換算利回り)とAPY(年間収益率)の意味と計算方法をわかりやすく解説。」でも解説しています。あわせてお読みください
また、APYにも貸し手から見たSupplyAPYと借り手絡みたBorrow APYがある点を押さえておいてください。
- Supply APY:資金を貸したした時に得られる年収率
- Borrow APY:資金を借りた時に発生する年利
Compound(COMP)の将来性


Compoundの将来性は、あると言えるのではないでしょうか?
理由として、以下の3点があげられます。
- DeFi市場を牽引するリーダー的存在であること
- 安定して運営してきた実績があること
- 他のブロックチェーンとの連携をしていること
DeFi市場のリーダーであること
CompoundはDeFiブームの火付け役のような存在です。2018年からサービスがローンチされており、DeFi業界を牽引しています。現在の地位が覆ることはないと考えております。


ただ、Compoundもハッキングされるなど、2021年に24億円の資金流出が起こるなど、トラブルが起こっています。
今後、こうした技術的信頼性がさらに高まれば、大きな飛躍をする可能性はまだまだあります。
安定して運営してきた実績があること
Compoundは、2018年から現在までサービスを安定させている実績があります。他にもDeFiサービスとして、UniswapやPancakeSwapなどが人気を集めています。
UniswapやPancake Swap等と肩を並べて、やはりDeFi業界の老舗的存在であるCompoundに対する信頼はトップレベルだと思われます。


独自ブロックチェーンCompound Chain
Compoundは2020には独自ブロックチェーンCompound Chainの事業計画書を公開しています。その原型がGatewayです。
このチェーンはイーサリアムだけでなく、PolkadotやSolanaなどのブロックチェーンとの連携も可能で、クロスチェーンプラットフォームです。


これにより、イーサリアム以外のブロックチェーンでしか取引できない銘柄もCompoundでできるようになる可能性があります。2021年にはイーサリアムのテストネットへの接続が完了しています。
分散型金融Compound、クロスチェーンプラットフォーム「Gateway」を発表https://t.co/41A6iSmfng
— CoinPost -仮想通貨情報サイト-【アプリ配信中】 (@coin_post) March 2, 2021
- 仮想通貨の貸し手と借り手をマッチングさせる””場””
- 仲介業者が存在しないのが特徴
COMPの価格動向とチャート


COMPの価格動向を確認できるように、チャートをご用意しました。参考までにどうぞ!
Compoundのはじめ方


ここではDEXへの登録方法をお伝えいたします。順番としては
- 国内取引所で無料口座開設をする
- MetaMaskなど対応ウォレットをインストール
- 国内取引所で購入したイーサリアム(ETH)をウォレットに送金
- Compoundと連携する
国内取引所で無料口座開設をする
ここでは、私が登録しているCoinCheckを事例にお話しします。
Coincheckの場合は公式サイトの右上にある「会員登録」をクリックし、氏名やメールアドレスなどの必要事項を登録します。


国内取引所の口座開設には本人確認が必要です。運転免許証などの本人確認書類、手元に用意しておいてください。
MetaMaskなど対応ウォレットをインストール
MetaMaskはWebブラウザの拡張機能からインストールできます。
MetaMaskに対応したWebブラウザには以下があります。


国内取引所で購入したイーサリアム(ETH)をウォレットに送金
Coincheckに資金を入金したら、イーサリアムを購入しましょう。DEXは基本的にイーサリアムを中心に動いています。Coincheckへの入金方法には以下の3があります。
- 銀行振込
- コンビニ入金
- クイック入金
その後、Coincheckの取引画面で送金したいイーサリアムの額を入力して「送金する」を押せばウォレットへの送金は完了です。
Compoundと連携する
これらのプロセスを完了したのちに、Compoundと連携を開始します。


さいごに


また、最低でもCompoundについて以下の点を押さえておいていただければと思います。
- Compoundは2018年からローンチされたレンディングサービス
- イーサリアム上に展開されている
- ガバナンストークンのCOMPを発行している
DeFi版の銀行である、Compoundは当然ですが、銀行と比べても高い年収率が見込まれます。
ただ、金利が高いということは、それだけへ変動リスクも高いので、不勉強なまま投資するのはやめましょう。


複利に関しては「【図解】APR(年換算利回り)とAPY(年間収益率)の意味と計算方法をわかりやすく解説。」で解説しているので読んでみてね