ビットコインから始まった仮想通貨は、2022以降「冬の時代」が続いています。将来性に対しても、「オワコン」や「やめとけ」といった否定的な意見が多く出ています。こうした中で、仮想通貨の将来性は本当にあるのだろうか?と思う人がいてもおかしくないと思います。
そこで、この記事では改めて仮想通貨の将来性についてまとめてみようと思います。個人的には、仮想通貨をはじめとしたブロックチェーン技術に関してはまだまだポテンシャルもあり将来有望であると考えています。
そもそも「仮想通貨」とは何のこと
まず、ここでは仮想通貨とは何のことを示しているのかを解説していこうと思います。仮想通貨とは、あくまで一般的な呼称であり正確には暗号資産と言います(当記事では、あくまで「仮想通貨」と呼称します)。
その上で、ブロックチェーン技術に基づいて発行され、電子データのみでやりとりされる通貨が、一般的には仮想通貨と呼称されます。我々が使用する円と同じように代金の支払いにも使用でき、電子データとしてブロックチェーン上に記録されます。参考前でに、日本銀行は仮想通貨のことを以下のように定義しています。
(1)不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる
暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?
(2)電子的に記録され、移転できる
(3)法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない
仮想通貨(暗号資産)とは何か詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてお読みください。
将来性がないと判断される理由
冬の時代が到来してる※2023年1月現在
仮想通貨が将来性がないと言われる理由に、仮想通貨が下落相場である「冬の時代」が到来していることが一つ理由として挙げられます。
特に2022年には、世界2位の海外取引所FTXがまさかの倒産、ステーブルコインのLUNAが大暴落、と言うようにトラブルが続きました。これにより、仮想通貨を持つことに対して危惧する人が増え価格が大暴落したのです。
技術として未成熟である
そもそも、仮想通貨はブロックチェーン技術を軸に生み出された通貨です。そうした時に、ブロックチェーンの性能自体がまだまだ、一般的に利用されるようになるレベルには達していないと言う課題があります。そのため、仮想通貨自体の利便性が低くなっています。
例えば、
- 処理速度が遅い
- 仮想通貨取引をした際にかかるガス代が高騰
- ハッキングによって資金が盗まれる
と言った、多くの課題を有しています。ブロックチェーン自体、2008年から生まれて15年とまだまだ短く、こうした課題があることはやむを得ないことのように思えます。
投機的な動きが多い
仮想通貨は、価格変動が大きい投資対象です。そのため日常生活で使用するには難しい面があるといえます。ただ、これは裏を返すと価格変動によって短期的に多くの利ざやを稼げる可能性が大きいと言えるでしょう。
そのため、仮想通貨で億近くの資産を稼いだ「億り人」と言われるような人が生み出されています。こうしたワードが象徴しているように、仮想通貨は一攫千金を狙うトレーダーたちにとって非常に魅力的な資産です。
ただ、そのため実体のない詐欺案件の仮想通貨が価格高騰をしたりと、金融リテラシーが低いとカモにされてしまう可能性が非常に高い領域と言えます。
国家の規制介入が入り始めている
仮想通貨は非常に価格変動が大きく、詐欺やハッキングによってすぐに資産を失うリスクがあります。こうした自体に対して、投資家保護の観点から国家が規制をする可能性があります。
特に、近年起こったFTXの倒産を機に米国議会では規制強化の機運が高まり始めているそうです。もしアメリカでも規制強化が起こった場合、日本政府もそれに追従する可能性が高いです。
仮想通貨だけをみていても将来性は見えてこない
これまで仮想通貨の将来性がないと言われる要因について話してきました。ただ、仮想通貨の動向ばかりをみていても、仮想通貨自体の本質は掴めません。なぜなら、仮想通貨は、ブロックチェーン技術を抜きにして語ることができないからです。ブロックチェーンからは、以下のような新技術や新領域が生み出されています。
- DeFI(分散型金融)
- dApps(分散型アプリケーション)
- NFT(非代替性トークン)、DID(分散型ID)
- ソウルバウンドトークン(SBT)
また、それ以上に高性能なブロックチェーン自体もビットコイン以降次々に生み出されています()。
その中で、仮想通貨(厳密にはトークン)は各プロジェクトの資金調達手段(IEO)として機能しています。各プロジェクトはdAppsやNFT、DID等のブロックチェーン技術を活用したビジネスを立ち上げており、ブロックチェーン技術のマスアダプションへと歩みを進めています。
そう考えると、仮想通貨自体に目を向けるのではなく、その背後にあるブロックチェーンから生み出されるさまざまな技術とビジネスに目を向ける必要があるのはいうまでもないでしょう。
将来有望と言われるプロジェクト
将来有望と言われているプトジェクトをいくつか上げていこうと思います。初心者の方はまず
- イーサリアム
- ビットコイン
を買ってみるのが良いと思います。書いながら二つの仮想通貨について学んでいくと、必然的に他の通貨についても知ることになるでしょう。
Bitcoin(ビットコイン:BTC)
ビットコインは,世界初のブロックチェーンを基盤とした仮想通貨です。
仮想通貨の中で最も取引されている銘柄です。もちろん時価総額は世界で一位で、仮想通貨としても世界で最初に生まれた重鎮のような存在であることには変わりありません。
通貨単位 | BTC |
時価総額 | 1位 |
発行上限枚数 | 2,100万枚 |
コンセンサスアルゴリズム | Proof of Work |
ホワイトペーパー | bitcoin.pdf |
公式サイト | bitcoin.org |
Ethereum(イーサリアム:ETH)
イーサリアムとは、2015年に正式ローンチされた世界最大級の暗号プラットフォームの名称です。
2022年現在に至るまでに、イーサリアムは仮想通貨時価総額ランキングで長きに渡って2位の地位を維持しています。
イーサリアムは、仮想通貨の名称と誤解されることがありますが、あくまで様々な仮想通貨関連のサービスを構築できるプラットフォームの名称です。
このプラットフォームの基軸通貨として機能しているのが、ETH(イーサ)になります。
通貨単位 | ETH |
時価総額 | 2位 |
発行枚数上限 | なし |
コンセンサスアルゴリズム | Pow(のちにPosに移行予定) |
ホワイトペーパー | White Paper |
公式サイト | ethereum.org |
Ripple(XRP)
リップルは、国際送金システムSWIFTの課題を解決するための国際送金インフラを目指して開発されました。この点が、ビットコインをはじめとする他の仮想通貨と違いう点です。
運営会社であるRipple incは、価値のインターネットを標榜しており、資産をはじめとする「価値」の移動を瞬時に行うことを目指しています。
RippleのネイティブトークンであるXRP(ザープ)トークンは、マイニングの報酬として付与される役割がありますが、基本的にインフラとして機能する点が他の仮想通貨と違う点です。
通貨(トークン)名 | Ripple |
ティッカーシンボル・単位 | |
発行枚数 | 2億枚 |
現在の価格 | 約422ドル |
時価総額 | 約700億ドル |
時価総額ランキング | 6位 |
公式HP | ripple.com/xrp |
Polkadot(ポルカドット:DOT)
Polkadotは2020年にメインネットとして稼働を開始しました。
Polkadotは、レイヤー1ブロックチェーンです。異なるブロックチェーンが相互運用できる分散型のWeb世界の実現を目的に開発されました。
Polkadot は、トークンだけでなく任意のデータをブロックチェーン間で転送できるようにするネットワーク プロトコルです。
Polkadot 公式サイト
開発の背景には、ブロックチェーンの構造的な課題である相互運用性とスケーラビリティーの問題がありました。これらの課題を技術的に解決しようとしたのがPolkadotなのです。
名前 | Polkadot(ポルカドット) |
ティッカーシンボル・単位 | DOT |
現在の価格 | ¥994.90 |
時価総額 | ¥1,111,754,069,137 |
時価総額ランキング | 11位 |
公式サイト | polkadot.network |
Cosmos(コスモス:ATOM)
Cosmos(ATOM)とは、ブロックチェーン同士の相互運用がを実現するために開発されたブロックチェーンです。インターチェーン機能によって異なるブロックチェーンの互換性を担保することができます。
そのため、異なるブロックチェーン上のトークンが事実上、CEX等の取引所なしで交換することができるようになりました。Cosmos自体も独自のGravity DEXというDeFiを提供しています。
さらに、開発者は、独自のサービスだけでなく、そのアプリ固有のブロックチェーンをCosmos上に構築することができる点も非常に強力な強みとなっています。
通貨名 | ATOM(アトム) |
ブロックチェーン | Cosmos(コスモス) |
ティッカーシンボル | ATOM |
現在の価格(2022年12月時点) | ¥1,180.30 |
時価総額(2022年12月時点) | ¥337,563,978,693 |
時価総額ランキング(2022年12月時点) | 24位 |
公式サイト | Cosmos公式サイト |
Astar Network(アスターネットワーク:ASTR)
Astar Network(アスターネットワーク:ASTR)は、マルチチェーン対応のスマートコントラクトプラットフォームです。Polkadot(DOT)というレイヤー1チェーン上に展開されています。このプラットフォームが開発された背景には、ブロッックチェーン間の互換性の小ささがあります。
ユーザーがあるチェーン上で保有するNFTを他のチェーンで使用すると非常にコストがかかる問題があります。この課題を、複数のブロックチェーン上でdApps(分散型アプリケーション)をトラストレスに展開可能にするdAppsのハブとしてAstar Networkを機能させることで解決しようとしています。
2021年12月には、Astar Networkはレイヤー1ブロックチェーンであるPolkadotの100個しかないネットワークに接続する枠を獲得しています。
名称 | Astar Network |
シンボル | ASTR |
公式サイト | astar.network |
現在の価格 | ¥5.21 |
時価総額 | ¥19,325,240,823 |
時価総額ランキング | 237位 |
初めて投資する方に向けて
Web3や仮想通貨領域に興味があること
まず、お金儲け一点のために仮想通貨投資をすることはお勧めしません(お金を稼ぎたいならご自分の労働スキルを上げることをお勧めします)。
仮想通貨投資をするならば、Web3や仮想通貨領域に対して興味があることが重要です。なぜなら、興味がないと業界知識を身につけることが非常に難しいからです。
逆に知識がない状態で、仮想通貨投資することは非常に危険なのでやめましょう。投資をしながら勉強をするくらい興味がある状況がベストと言えるでしょう。
投資は必ず余剰資金で実施する
まずいないとは思いますが、生活に支障が出るレベルの金額を仮想通貨にぶち込むのは非常に危険です。そのため、必ず余剰資金で投資するようにしましょう。というか仮想通貨投資に限らず投資をする上での基本ですね。
これは、筆者が学生時代にバイトで貯めたお金全額仮想通貨にぶち込んだせいで家賃滞納の実績があるからお伝えします。
複雑な仕組みの取引は知識がついてから
仮想通貨投資をする場合、最初からレバレッジ取引やレンディング等の難しい仕組みの取引をするのはやめましょう。おそらく、仮想通貨投資を始めると複雑な仕組みの投資方法が出てきます。
こうした取引を始める際には、必ず仮想通貨に関連する知識がある程度着くようになってからにしましょう。それまでは少額で、仮想通貨を買うのにとどめましょう。
最初のうちは国内取引所を使う
仮想通貨投資に必須の取引所。初心者のうちは国内取引所を使うようにしましょう。なぜなら、日本国内は取引所への上場条件が非常に厳しいため、信頼性の高い仮想通貨しか購入することができません。そのため、国内取引所は上場している銘柄は少なくなる傾向にあります。
逆に、海外取引所は凄まじい量の銘柄が上場されており、ある程度の知識がある人にはそちらの方が選択肢が多くお勧めです。ただ、初心者の場合、リスクの高い通貨が含まれている可能性も高いので一旦は国内取引所を選択しましょう。
以下に国内取引所の表を作っておいたので参考までに。
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取引所 | GMOコイン | LINEBITMAX | DMM Bitcoin | コインチェック | BITPOINT | bitbank | bitFlyer |
取引所手数料 | Maker:-0.01% Taker:0.05% | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | Maker:-0.02% Taker:0.12% ※一部銘柄を除く | 0.01% ~ 0.15% |
取扱通貨数 | 20銘柄 | 6銘柄 | 14銘柄 | 18銘柄 | 12銘柄 | 29銘柄 | 13銘柄 |
おすすめの国内取引所のポイント(ぶっちゃけどれでもいい)
国内取引所については、色々ありますがまあどれもこれも初心者のうちはそんなに違いはないです。ただ、色々勉強していくうちに国内取引所にはない銘柄が欲しくなるかもしれません。そんな時は海外取引所を使うようにしましょう。
bitFlyer(ビットフライヤー):初心者やさしめ
bitFlyer(ビットフライヤー)は、初心者に対しても優しい取引所となっています。また、月間の取引量も日本国内では最大と言われています。さらに、他のさまざまなお得な特徴を兼ね備えています。
- 国内最大級の仮想通貨取引所
- 手数料がいろいろ無料
- 100円から始められる
- 土日祝日、いつでもどこでも取引可能!
- 最短 10 分で取引可能
Coincheck(コインチェック)
東証プライム上場のマネックスグループ傘下で、徹底したセキュリティ体制を構築がなされている国内取引所のコインチェク。過去にコインチェックはハッキングを受けており、そこからせいキュリティーを徹底強化しています。
さらに、3年連続アプリダウンロード数No.1で、使いやすさにも定評があります。さらに国内最大級の18種類の仮想通貨を取扱いをしています。
bitbank:取扱銘柄多め
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