この記事では、NFT(非代替性トークン)について解説していきます。近年話題になってきているNFT(非代替性トークン)。まだまだ、本質を理解している人はいません。
そこでこの記事では、NFTの仕組みや特徴、仮想通貨との違い、種類など、この記事だけで全体像が掴めるように仕上げました。
結論からいうと、NFTは以下のようにまとめることができます。
- NFTというのは、非代替性トークン(Non-Fungible Token)の略称
- 世界で唯一無二であることや、作成者、所有権などをデジタル上で証明する仕組みを実現したトークン
この記事は、経済オタクで仮想通貨にハマっている資本主義の奴隷編集部が解説します
NFT(非代替性トークン)とは?
ではまず、NFTってそもそも何なのか?についてわかりやすく解説していきます。
NFTとは、世界で唯一無二であることや、作成者、所有権などをデジタル上でせせ証明する仕組み
NFTというのは、非代替性トークン(Non-Fungible Token)の略称です。世界で唯一無二であることや、作成者、所有権などをデジタル上で証明する仕組みを実現したトークンのことです。
この仕組みによって、
世界で唯一無二であるデジタルデータ
非代替性は、言い換えると替えが効かない、唯一無二のという意味になります。逆に代替性は、替えが効くということです。
法定通貨をはじめとする通貨や、フリー素材や国家が発行する通貨は、代替性が高い物の代表的な例です。一方で、ピカソの絵画や芸能人のサイン世界で唯一無二なモノの代表例と言えるでしょう。
この非代替性をブロックチェーンという技術で可能にしたのです。
NFT(非代替性トークン)の仕組みとブロックチェーン
NFTは、ブロックチェーンという技術によって唯一無二性が保証されています。ブロックチェーン自体は仮想通貨などに使われている技術になります。
トークンIDによる情報の記録
デジタルコンテンツをNFT化すると、固有のIDであるトークンIDが発行されます。固有のトークンIDには、以下の情報が含まれます。
- 作成者
- 所有者
- 権利者
- 取引履歴
トークンIDを参照することで作品が誰のもので、いくらで取引されたのかというのがわかるようになるのです。
ブロックチェーンへの記録
これの仕組み自体は、ブロックチェーン技術によって実現されています。
ブロックチェーンとは、取引履歴を暗号技術によって過去から1本の鎖のようにつなげ、正確な取引履歴を維持しようとする技術とされています。ブロックチェーンは以下のように取引履歴が各ブロックに格納されて、それが鎖に連なっています。
NFTの場合も、NFTに関する取引の情報などが各ブロックに格納されていく仕組みになっています。
NFTのこれまでの流れ
NFTがなぜここまで注目を浴びているのか。その理由をNFTの歴史から紐解いていきましょう。そうすることで、現在のNFTの位置付けについての理解が進むことでしょう。
CryptoPunksコレクションがリリース
NFTが技術的に可能になってから、その火付け役になったのは、Matt HallとJohn Watkinsonが2017年7月に実験的にリリースしたCryptoPunk(クリプトパンク)というプロジェクトです。
以下の写真が、CryptoPunkが出しているNFTアートです。ピクセル画像で、アルゴリズムでさまざまなバージョンが生成される点が話題になりました。リリース当初は無料で配布されていましたが、近年のNFTブームによって20万ドルほどに値上がりをしています。
最初のNFTバブルと冬眠期:CryptoKitties(クリプトキティーズ)
その後、カナダのゲーム会社DapperLabs(ダッパーラボ)が開発したCryptoKitties(クリプトキティーズ)が2017年11月にリリースされ、NFTはゲームという形でも話題になりました。
ユーザー同士がキャラクターを売買し、交配させることも可能でした。
初期には1200万円でトレードされたキャラクターもいました。NFT界における最初のバブルという事態でした。
しかし、2018年から2021年の間に暗号通貨界は冬眠期に入ります。Bitcoinなどの価格が大幅に下落したのです。
世界の有名海外と最新NFTの比較
NFTの中でも、特にNFTアートは現在かなり話題性が高いです。例えばBonusFinderに書かれています以下のテーブルをご覧ください。世界の有名海外との金額比較がなされています。
確かに、まだレオナルド・ダ・ウィンチは圧倒的ですが、Crypto Punkに関してはバンクシーなどの有名な絵画よりも高い価値が付けられています。それほど現在、NFTは注目を集めている領域です。
NFT(非代替性トークン)の活用事例
NFTとして活用されている分野には、
- スポーツ
- アート
- ゲーム
- メタバース
などがあげられます。それぞれについて解説をしていきます
アート
NFTブームの火付け役となったのが、NFTアートです。NFTの唯一性をアートという分野に相性がよかったのです。その先駆けとなったのが LarvalLabs(ラルバラボス)社においてはじまった CryptoPunk(クリプトパンク)というプロジェクトです。
CryptoPunkの1つのキャラクターが2021年の1月に8000万円で取引されたことで世界中で話題になりました。また、8月にはクレジットカード会社で有名なVISAが同様に購入に踏み切ったことが大きな話題になりました。
スイスに本社を置くSuum Cuique Labs(スーム・クイック・ラボ)社によるプロジェクトであるHashMasks(ハッシュマスクス)も同様に話題になりました。
70名以上のクリエイターが8ヶ月の期間で作成した1万7000体のマスクにそれぞれ個性のあるデザインを施したものです(上記の写真参照)。
最も人気のあるHash Masksのキャラクターは7000万円近くの価値に達するものもあるそうです。
スポーツ
NFTはさらにスポーツの領域にも到達しています。スポーツ業界においては、トレーディングカードのNFT化やNBA Top shotのような得点シーンや選手のスキルを収めたNFTが大きな人気を博しています。
有名なものには、Sorareが挙げられます。2018年のフットサルチームとのライセンス契約を増やしています。小規模のチームとも契約を増やしており、コアなファンを喜ばせています。
実際の試合戦績がスコアに反映され、好きな選手を集めて作成したチームで、他のユーザーとランキングを競い合うというカードゲーム要素もあります。
従来のトレーディングカードに慣れ親しんでいる人や、若い人まで幅広いファンに支持されています。
ゲーム
ゲームの分野にもNFTは活用されています。これは先に説明したCryptoKItties(クリプトキティー)を火付け役として、現在ではさまざまなゲームが展開されています。
国産のNFTゲームとしては、2018年にMy Crypto Heros(マイクリプトヒーローズ)がリリースされ、イーサリアムベースのゲームとして世界一位を記録しました。
メタバース
NFTは、メタバースという分野と親和性が高く、NFTゲームを中心に展開されています。そもそもメタバースとは SF作家ニース・スティーブンスンによって提唱された概念です。意味としては、
インターネット上に構築された仮想の三次元空間アバターを用いて接続する環境です。
代表的なものとして、The Sandbox(ザ・サンドボックス)がメタバース×NFTゲームとして有名です。このゲームは、土地を購入してアバターで三次元空間の中を自由に動くゲームになります。
NFTが販売されているマーケットプレイス(取引所)とは?
NFTのマーケットプレイスとは?
NFTを一般人が入手するためには、マーケットプレイス(取引所)が必要になります。そもそもNFTマーケットプレイスとは企業やクリエイターが制作したNFTを購入し、ユーザー同士がそれぞれ保有しているNFTを取引することができる場所(プラットフォーム)になります。
世界最大のNFTマーケットプレイスのOpenSea
OpenSeaは、取引量世界最大のNFTマーケットプレイスです。NFTマーケットプレイスは、NFTアイテムの売買プラットフォームです。クリエイターのNFTアイテムは販売と、買い手のNFTアイテムの購入がOpenSea上で行なわれます。
また、取引イーサリアム等の仮想通貨単位で行われ、NFTアイテムも支払いに使用された仮想通貨はウォレットへと送信される仕組みになっています。
ゲーミング特化のNFTマーケットプレイス:tofuNFT
tofuNFTは、Openseaのようなマーケットプレイスと違いゲーミングに特化しており世界的にも評価されています。そのほかにも圧倒的なマルチチェーン対応数を誇っている点も特徴です。
- ブロックチェーンゲームで使用されるNFTをメインに取り扱っている点
- 圧倒的なマルチチェーン対応をしている点
NFTの課題と将来性
ここまで、NFTについて解説してきました。しかし、NFTにはまだまだ課題が山積の状態です。特に問題と言われているのが、
- トランザクションのスケーリング問題
- NTFマーケットプレイス間の互換性の問題
- 環境問題への配慮
といわています。
トランザクションのスケーリング問題
イーサリアムネットワークは、分散型の金融サービスの金融サービスになります。そのため、既存の金融のように中央銀行からなる階層型とは、違ったものになります。そのため、幅広くユーザーに人気を得ています。
そのため、イーサリアム上での取引件数がかなり多くなってしまい、手数料が高騰してしまうという問題があります。これをトランザクションのスケーリング問題と言います。
こうした問題に対して2016年頃からさまざまな企業や団体が技術研究がおこなわれています。特に、Ethereum Layer2と呼ばれる技術が話題になっています。この技術によってトランザクションのスケーラビリティ問題が解決できる可能性があると言われています。
NTFマーケットプレイス間の互換性の問題
2つ目は、NFTマーケットプレイス間の互換性の問題があります。イーサリアム上のマーケットプレイスはブロックチェーン上の独立した機能によって支えられています。
そして運営主体はそれぞれ独立しています。NFTを発行する際のNFTの規格が異なっていたり、売買手数料の比率がNFTマーケットマーケットごとに異なっています。
そのため、互換性がマーケットプレイス間で担保されていないので、あるNFTマーケットプレイスで発行したNFTを他のNFTマーケプレイスで使用できない可能性があるのです。
また、売買手数料が異なるので、マーケットプレイスごとに利益率が異なってしまう可能性あるのです。
環境問題への配慮
ビットコインやイーサリアムやNFTはブロックチェーン技術を活用した資産です。このブロックチェーンの構築にはマイニングという作業を行う必要性があります。
しかし、このマイニングという作業は多大な電力消費が必要なため、環境に対して大きな影響を及ぼしていると言われています。ビットコインが消費している電力は、アラブ首長国連邦の一国が利用している電力と変わらないとも言われています。
これに対してイーサリアムでは現在新しいブロックチェーンシステムに移行すると言われています。これにより環境の負荷を軽減される可能性があると言われています。
- イーサリアム上での取引件数がかなり多くなってしまい、手数料が高騰してしまうという問題がある
- 互換性がマーケットプレイス間で担保されていない
- マイニングという作業は多大な電力消費が必要なため、環境に対して大きな影響を及ぼしている