この記事では、インフレーションについて解説していきます。
インフレーションとは、物価が上昇が継続している状態のことを指します。こうしたことは、なんとなく皆さんもお分かりだと思います。
しかし、インフレがどのように計測され、インフレのメリットやデメリットはどのようなものがあるのかを知っている方は多くはないでしょう。
この記事では、こうしたことも含めてインフレーションを解説していきます。
インフレーションとは?
インフレーション
インフレーションとは、物価が上昇が継続している状態です。別の言い方をすると、モノの価値よりお金の価値が低くなっている状態です。
こうした状況がなぜおこるのか?それは、世の中にお金が多すぎて商品が不足しているからです。
例えば、中央銀行が大量にお金を刷ると世の中にお金が出回りすぎて、インフレがおこることがあります。第一次世界大戦後の敗戦国のドイツでは、賠償金の支払いのためにお金を刷りすぎてハイパーインフレと言う、お金がゴミクズと変わらない状態になったこともありました。
デフレーション
また、別の言い方をすると、商品の価値よりお金の価値が高くなっている状況です。
デフレは、世の中にお金が出回っていないから起こります。例えば、銀行が企業にお金を貸し渋りなどをすると、お金は金庫に眠ったままになり、世の中にその分お金が回らなくなります。その分、物価が下がりお金の価値が高くなるのです。
インフレーションの測定方法
消費者物価指数(CPI)
インフレーションはどのように測定するのでしょうか?もし、あらゆる財が同じ率で上昇したならばインフレの測定は非常に容易です。あらゆる財の価格の上昇率はバラバラなのが普通です。
こうした際に、経済学では価格水準の変化を求めるために、複数の財の価格の上昇率の平均を計算します。そのために必要なのが消費者物価指数(CPI)です。
消費者物価指数(CPI)とは、家計の消費に使用する財の物価を測る指数です。普通の家庭が使う財の組み合わせ(バスケット)の価格データを用いて算出します。
そのためには、基準年を100として算出します。例えば、2004年の平均的な家計のバスケットの金額が2005年には1.5倍になったとします。そうすると2005年の消費者物価指数は150となるのです
生産者物価指数
消費者物価指数は消費者の支出を対象としたインフレの尺度でした。これの生産者や企業バージョンが生産者物価指数(PPI)です。生産者物価指数は、生産者がは販売する商品の平均価格を測定するものです。
もし生産者が価格をあげれば、その下流にある卸売業者や小売業者も価格を上げなければいけません。そうなると、生産者物価指数だけでなく消費者物価指数も上昇することになるのです。
さいごに
最後まで読んでいただきありがとうございます!
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