ゼロ知識証明とは？意味や仕組み、ブロックチェーンとの関係をわかりやすく解説。

この記事では、ブロックチェーン技術について調べていると、ちょくちょく見かけるゼロ知識証明についてわかりやすく解説していきます。

ブロックチェーン技術は透明性や分散性を前提として生み出された技術であるため、情報のセキュリティーを担保する点に弱さがあります。そんな背景から生み出されたゼロ知識証明についてまとめると以下のようになります。

編集長

この記事は、経済オタクで仮想通貨にハマっている資本主義の奴隷編集部が執筆しています。

この記事でわかること

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ゼロ知識証明とは？

ゼロ知識証明は、ある情報が正しいことを伝える上で「正しい」ということ以外の情報を伝えることなく証明できるプロトコルのことを指します。

証明者(Prover)が検証者(Verifier)に、自分の持っている命題が真であることを伝えるのに、真であること以外、何の知識も伝えることなく証明できるような対話(非対話)知識証明プロトコルである。
第1回ブロックチェーンセキュリティワークショップ(BWS2021)

例えば、パスワード等の当事者以外に知られたくない情報を隠しながらも、取引などの情報のやり取りを可能にする仕組みです。

ゼロ知識証明が、近年注目を集めている背景にはブロックチェーン技術の構造的な課題にありました。それを、ブロックチェーンのトリレンマといいます。

トリレンマとは、「スケーラビリティ」「セキュリティ」「分散性」の3つの事象を指しています。

特に、イーサリアムなどのブロックチェーンは分散性が高いことで、透明性が高くなりセキュリティーが低くなってしまう課題点がありました。そこでゼロ知識証明は、分散性が高いブロックチェーンでもセキュリティーを維持できる技術として注目されているのです。

3つのトリレンマ

ゼロ知識証明を活用した技術の一つとして、zk-Rollup(zkロールアップ)があります。こちらは、レイヤー2のブロックチェーンにも度々活用されている技術です。

zkRollupは、数百のトランザクションをまとめて一つのトランザクションとしてオフチェーンで処理し、それを証明書として発行してメインのチェーンに記録するやり方です。

これにより、メインチェーンの処理の負荷をさげかつセキュリティーを維持することに貢献するのです。ただ、デメリットとして開発をする上でのコストや負担が大きいことが課題点となっていました。

zk-Rollupの課題である、開発コストの高さという点を改善して生み出されたのがzkEVMです。簡単にいうとzk-Rollupの技術と、イーサリアムとの互換性を担保するEVM(イーサリアム仮想マシン)を組み合わせた技術のことです。

イーサリアムのセキュリティを保ち（EVM互換）ながら、プライバシー性・分散性・快適性を備えたモノが完成。近年では、Polygon zkEMVがゼロ知識証明を取り入れたブロックチェーンとして話題を集めています。

この記事では、ゼロ知識証明について解説してきました。これまでの内容