この記事では、高セキュリティで低コストであることで有名なAvalanche(AVAX)というプラットフォームとそこから発行される仮想通貨(トークン)のAVAXについて解説していきます。
Avalancheは、イーサリアムが抱える3つのトリレンマという課題を解決しており、そのためイーサリアムキラーとも言われています。2021年にはこうした背景もあり、16倍にも価格が高騰しています。
また、この記事に書いてあることをまとめると以下のようになります。
- イーサリアムが抱えるスケーラビリティー問題を解決したプラットフォーム
- DeFi等のアプリケーションを構築することができる
- 取引速度や取引費用が低く、Visa並みと言われている
最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
この記事は、経済オタクで仮想通貨にハマっている労働者マンが解説します
Avalanche(AVAX)とは?
運営主体と創設者
Avalancheというプラットフォームを運営するAva Labsという企業です。
そこの代表を務めているのがエミン・ギュン・シラー氏(EMİN GÜN SİRER)というコーネル大学の教授です。
AvaLabは、あらゆるブロックチェーン技術に対してイノベーションを起こすことを目的に設立されました。
Avalancheを開発した背景には、これまでのブロックチェーンプロジェクトがサトシ・ナカモトが提唱した古典的な技術から変化していない点があります。
そこでシラー氏は、高い研究レベルの中でAvalancheというブロックチェーンプラットフォームを開発するに至ったのです。
Avalancheというプラットフォーム
AvalancheはDapps(分散型アプリケーション)を構築するためのスマートコントラクトプラットフォームです。
具体的に、Avalanche上に、DeFi等の金融サービスや、NFT、メタバース等の分散型アプリケーションを立ち上げることができます。ただ、ここまでは、イーサリアムとそこまで変わりません。
差別化ポイントとして、
- 取引完了までのスピードが速い
- 強力な安全性も保証されている
といった特徴が挙げられます。
高いスケーラビリティーを誇っており、Visaレベルでの決済取引が可能になっています。
仮想通貨AVAXについて
AvalancheではAVAXというガバナンストークンおよびユーティリティートークンが発行されています。
またAVAXは、ステーキングによってAVAXから、10%~14%と比較的高い利回り/利率(APY)を得ることができます。
また、ガバナンストークンとして機能するAVAXはAvalancheの開発の方向性について投票権を得ることができます
名称 | Avalanche |
シンボル | AVAX |
現在の価格 | ¥3,807.22 |
時価総額 | ¥1,084,795,808,423 |
時価総額ランキング | 12位 |
詳細 | avax.network avalabs.org |
Avalanche(AVAX)の特徴
DeFi向けのスマートコントラクトプラットフォーム
Avalancheは、DeFiをはじめとした分散型アプリケーションを開発することができる、オープンソースのスマートコントラクトプラットフォームです。
スマートコントラクトという契約を自動化するプログラムを利用することで、さまざまなアプリケーションを開発することができるプラットフォームになっています。
実際に、Avalanche(アバランチ:AVAX)のネットワークにおけるDeFiの資産運用額(TVL)は2,100億円(20億ドル)を超えているそうです。
スケーラビリティー性能や分散性が高い
コーネル大学教授でもあり、開発者のシラー氏の思想的な背景もあり、非常にスケーラビリティーが高いブロックチェーンとなっています。
そのため、イーサリアムキラーとも言われています。それは3つのトリレンマを解決したからとも言われています。
そもそも、イーサリアムは3つのトリレンマとという課題を抱えています。具体的には、「スケーラビリティ」「セキュリティ」「分散性」の3つの事象を指しています。
スケーラビリティとは、いかに多くの処理を低コストで行えるか、というものでそのプラットフォームの性能といっても過言ではないでしょう。
トリレンマが抱える問題は、
- 「スケーラビリティ」「セキュリティ」を満たすとBSC(バイナンススマートチェーン)の様な中央集権的な構造になる
- 「セキュリティ」「分散性」を満たすとスケーラビリティが低いイーサリアムの様になる。
- 「スケーラビリティ」「分散性」を満たすとネットワークが不安定になりセキュリティが棄損される恐れがある。
といったものです。これらをAvalancheはシラー氏の開発のもと解決されていると言われています。
イーサリアムとのブリッジ機能がある
スマートコントラクトを実装しているプラットフォームは既に多数ありますが、それぞれのプラットフォームが全て同じ言語で書かれている訳ではありません。
そのため、各プラットフォーム相互の互換性が低くなっています。こうした点をEVM(ETH仮想通貨マシン)という技術を採用することでこうした課題を解決しています。
EVMとはETH仮想マシンのことで、イーサリアムと同じ言語を使ってプラットフォームを構築する事できます。
これにより、イーサリアム上で作られたDAppsや暗号通貨をそのまま引っ越しさせる事が出来ます。
今までイーサリアムでしか作ってこなかったエンジニア達が、イーサリアムより便利なプラットフォームを見つけた際に、乗り換えをしてこれるか?というものになります。
イーサリアムキラーとして注目されているプラットフォームの中でEVM互換性を持つのはFantomが挙げられます。
Avalanch(AVAX)の仕組み
アバランチ・コンセンサスの使用
Avalancheでは、コンセンサス・アルゴリズムにアバランチ・コンセンサスと呼ばれる、非常に特殊なアルゴリズムが採用されています。
アバランチ・コンセンサスとは、ブロックチェーンの開発において、クラシカル・コンセンサスという、処理速度の早いもの、ナカモト・コンセンサスという分散性の高くセキュリティーの高い二つのコンセンサスアルゴリズムしかありませんでした。
しかし、アバランチコンセンサスはこれら二つののいいとこ取りをした、コンセンサスアルゴリズム
役割毎に3つのチェーンに分ける
Avalanchは、実は一つのチェーンではなく3つのチェーンから構成されています。これらはそれぞれの機能が割り当てられています。これにより効率的なトランザクションの処理を実現しています。
それぞれ、以下の役割が割り当てられています。ちなみに、メタデータとはより高次元の
- X-Chain:資産の作成やトレードに特化。処理速度が速い
- C-Chain:スマートコントラクトに対応。dAppsを構築できる
- P-Chain:Avalancheのメタデータを扱う
サブネットを作成できる
Avalancheでは、独自のブロックチェーンであるサブネットを作成できます。サブネットでは、開発者によってカスタマイズをすることが可能です。
独自のトークンを発行することができたり、プライベート型のチェーンに変更したりすることもできます。
Avalanche(AVAX)の将来性
Avalancheは非常に将来性の高いプロジェクトと言えるでしょう。
現在、ビットコインに次ぐイーサリアムを超えうる高い技術力を持つAvaalancheは、高い分散性やセキュリティー、スケーラビリティが実現されています。
今後の動向に注目する必要があるでしょう。
Avalanche(AVAX)の価格動向
さいごに
この記事では、高セキュリティで低コストであることで有名なAvalanche(AVAX)というプラットフォームとそこから発行される仮想通貨(トークン)のAVAXについて解説してきました。
また、この記事に書いてあることをまとめると以下のようになります。
- イーサリアムが抱える3つのトリレンマを解決したプラットフォーム
- DeFi等のアプリケーションを構築することができる
- 取引速度や取引費用が低く、Visa並みと言われている
開発者が大学の教授でもあり、非常に頭の良い人です(脳死)。だからこれからも期待できるのではないでしょうか(脳死)。