この記事では分散型オラクルであるChainlink(LINK)の特徴や仕組みについて解説していきます。Chainlink(LINK)は、オンチェーンとオフチェーン間のデータの利用を可能にするプロダクトです。
2020年頃からのDeFiブームの中で、大きく注目されるようになりました。ぜひ興味のある方は読んでみてください。
Chainlink(LINK)についてまとめると以下のようになります。
- オンチェーンとオフチェーン間のデータのやり取りを可能にする分散型オラクル
- ブロックチェーン同士のデータのやり取りが可能
- ゲーミングやNFT、DeFi、企業や公的機関、保険領域等で使用されています
この記事は、経済オタクで仮想通貨にハマっている資本主義の奴隷編集部が解説します
Chainlink(LINK)とは?
分散型オラクルChainlink
Chainlink(LINK)は、世界のデータとシステムをブロックチェーンに接続する業界標準の分散型オラクルのプラットフォームです。
Oracleの意味は、神託や神官という意味で神からお告げを受け取る人のことを指します。ここでいうオラクル(oracle)とは一言でいうと、ブロックチェーンの外からデータを引っ張ってくる仕組みのことを指します。
これまでは、オフチェーン(ブロックチェーン外)データをブロックチェーン上のデータと接続することができませんでした。しかし、Chainlinkはこれを可能にしました。引っ張ってくるデータとしては、天候や既存金融機関の顧客データ等があげられます。
似たような取り組みをしているプロジェクトにはPolkadot(DOT)があげられます。ブロックチェーンプロジェクトのPolkadot(DOT)について知りたい方はぜひ以下の記事も併せてお読みください。
開発者と運営企業
Chainlink(LINK)は、2017年にセルゲイ・ナザロ(Sergey Nazaro)とスティーブ・エリス(Steve Ellis)によって構築されました。さらに同年にはコーネル大学教授のアリ・ジュエルズ(Ari Juels)と共同でホワイトペーパーが執筆されました。
ちなみに、セルゲイ・ナザロは、ビットコインの創始者のサトシ・ナカモト本人なのではないかとも言われている人物です。
現在は、Chainlink Labが運営主体となっています。Chainlink Labは世界最先端の学者やエンジニア、ビジネスマンが所属している組織となっています。現在はこの組織を中心に、Chainlinkの開発が行われています。
私たちは、スマート コントラクト用の次世代データ インフラストラクチャを構築している、結果志向の開発者、学者、経験豊富なエグゼクティブ、スタートアップ オペレーターからなる世界クラスのチームです。
Chainlink Lab公式サイト
LINKトークン
Chainlinkの発行するトークンをLINKと言います。主に、Chainlinkのオラクル上のノードの検証等を行うオぺレーターに対する報酬として使用されます。
ティッカーシンボル・単位 | LINK |
現在の価格(2022年12月時点) | ¥936.30 |
時価総額(2022年12月時点) | ¥475,654,920,321 |
時価総額ランキング(2022年12月時点) | 20位 |
公式サイト | chain.link |
Chainlink(LINK)の特徴
分散型オラクルに分類される
オラクル(Oracle)は、スマートコントラクトと外部データ(オフチェーン)間のデータのやり取りの橋渡しをする仕組みです。オラクルには、二種類あり中央集権型のものと分散型のものがあります。
中央集権型オラクルは、情報の提供元が一つに集中していく傾向が高いため、情報の不正操作を提供元がしやすいというデメリットがありました。その弱点を克服するのが分散型オラクルです。
分散型オラクルは複数のオラクルにより情報検証が行われます。また、複数のオラクルを運営しているオペレーターには消臭としてLINKトークンが付与されます。これにより、Chainlinkは、後者の分散型オラクルに分類されます。
オンチェーンとオフチェーン間のデータのやり取りが可能
ブロックチェーン(オンチェーン)上にChainlinkを経由することで、外部(オフチェーン)のデータソースを取り込むことができます。それだけでなく、逆にオンチェーン上のデータソースをオフチェーン上送信することも可能です。
オフチェーンからオンチェーンの場合だと、例えば金融機関が所有する顧客データをブロックチェーン上に展開されているDeFiと紐づけることが可能です。
クロスチェーンでのデータのやり取りが可能
Chainlink(LINK)は、異なるブロッチェーン間でのデータのやり取りをも可能にします。元々、ブロックチェーンには相互運用性がないという問題がありました。
例えば、イーサリアムのチェーンとソラナのチェーンの間ではデータのやり取りはできません。Chainlinkを経由することでブロックチェーン同士の相互運用性を担保することができます。
Chainlink(LINK)のユースケース
Chainlinkは、ゲーミングやNFT、DeFi、企業や公的機関、保険領域等で使用されています。特に、DeFi(分散型金融)領域では、価格データにおいてオフチェーン上のマーケットデータが活用されています。
DeFi(分散型金融)やNFT、GameFiについて知りたい方は以下の記事もあわせてお読みください。
Chainlink(LINK)の将来性
世界中の主要企業が採用し始めている
Chainlink自体のプロダクトとしての性能には非常に定評があります。そのため、Web2系の企業や公的機関、国家でも採用が始められています。具体的には以下のような企業が採用しています
中国政府が使用開始
2020年に、中国政府での活用が報じられました。具体的には、中国の官営のブロックチェーンサービスのBSN(中国国営のブロックチェーンサービスネットワーク)での使用がなされるそうです。
DeFi(分散型金融)市場の拡大
2020年以降、DeFi市場の拡大が進んでいます。2022年頃には冬の時代が到来しており、やや下降気味ですが、冬の時代を乗り越えればさらに拡大
LINKの価格動向
さいごに
この記事では分散型オラクルであるChainlink(LINK)の特徴や仕組みについて解説していきました。Chainlink(LINK)は、オンチェーンとオフチェーン間のデータの利用を可能にするプロダクトであることを説明してきました。
Chainlink(LINK)についてまとめると以下のようになります。
- オンチェーンとオフチェーン間のデータのやり取りを可能にする分散型オラクル
- ブロックチェーン同士のデータのやり取りが可能
- ゲーミングやNFT、DeFi、企業や公的機関、保険領域等で使用されています
今後、ChainlinkはDeFiだけでなく、現実世界の金融でもなくてはならない存在になりうるポテンシャルを持っています。要チェックです。