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【イラスト図解】財市場とは?均衡国民所得・乗数効果をわかりやすく解説。③ | わかりやすいマクロ経済学

かんたんなマクロ経済学 財市場とは?④ 均衡国民所得・ 乗数効果 をわかりやすく解説。 マクロ経済学
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この記事では、

均衡国民所得
乗数効果

について解説していきます。三面等価の原則で言うところの支出の部分を主に取り扱うことになります。

また、この記事はマクロ経済学の基礎的な部分を理解していた方が読みやすいと思います。興味のある方は以下の記事も合わせて読んでみてください。

この記事で得られること

・マクロ経済学の全体像がつかめる
・財市場の概要をつかめる

・均衡国民所得、乗数効果について理解できる

また、経済学の本は分厚いことが非常に多いです。持ち運びが大変です…

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では、内容に入っていきましょう。最後まで読んでいただけると幸いです。

均衡国民所得とは?

均衡国民所得とは?

均衡国民所得とは、経済の総需要と総供給が等しくなる国民所得のことです。

この均衡国民所得を求めるためには、需給均衡式とこの節で説明する消費関数の2つから求めることができます。

均衡国民所得を求める上で重要な考え方があります。それが内生です。内生とは、国民所得と消費はお互いに影響を与え合っているという事です。

不景気になる要因として消費が少ないことが挙げられます。この時の消費と国民所得は、

消費(C)→国民所得(Y)という関係性が成り立ちます。

しかし、消費が少ないのななぜでしょうか?それは不景気だからです。この時の消費と国民所得の関係性は、

国民所得(Y)→消費(I)の順番で影響を与えています。

つまり、国民所得と消費は鶏と卵の関係にあるのです。

内生 

このように、国民所得と消費は相互に影響を与えあっているのです。

CHECK

需給均衡式有効需要と供給の関係性を示したもの
内生国民所得と消費はお互いに影響を与え合っている

消費関数

国民所得→消費の関係性は、消費関数として表すことができます。消費関数によって消費量がどのような要因で決まるのかを解明することができます。消費関数は、家計が行う消費を決定する要因を分析するものです。

経済全体の支出には、投資や政府支出などがありますが、その中で一番大きな割合を閉めるのが消費です。

そのため国の経済政策では消費がもっとも重要視され、消費関数もまた重要な指標になります。

消費関数は次の形で表します。

消費は二つに分けることができます。

・基礎消費
・限界消費性向×国民所得

です。そして、この合計が消費になります。

基礎消費とは、所得の大小とは関係なく必要となる消費のことです。例えば、生きる上で金持ちであろうと貧乏であろうと最低限必要になる消費のことです。消費関数ではC0と表記します。

CHECK

基礎消費:所得の大小とは関係なく必要となる消費

もう一つが、国民所得×限界消費性向です。限界消費性向とは、所得が一単位増加した時の消費の増加分のことを指します。手に入れたお金の何%を消費に回すのかということです。

例えば、昇給した時にどのくらい贅沢をするようになるのか?というのがそれに当たります。ここでは限界消費性向はc1と表現します。

所得に限界消費性向にかけることで、所得が増えた分のうち消費に回った金額を算出でします。

また、限界消費性向は、0<c1<1の範囲内で収まります。全部使う1以内か、全く使わない0以上の範囲が限界消費性向なのです。

CHECK

限界消費性向
所得が一単位増加した時の消費の増加分のこと
・0<c1<1の範囲内で収まります

この基礎消費と限界消費性向×所得を足し合わせたものが全体の消費になるのです。

C=C0(基礎消費)+c1(限界消費性向)・Y(国民所得)

投資の仮定

投資についても、投資関数を使って数式を立てることができます。投資関数とは、投資はどのような要因によって決定されるのかを表したものになります。

ここでは、単純化した形で表さすので、投資は一定と想定します。これを、表記するときは、以下のようにIにー(バー)もしくはI0と表します。ちなみに、このような定数のことを外生と言います。

均衡国民所得の求め方

これまで、二つの式を解説してきました。それが需給均衡式消費関数でした。これを組み合わせる(連立方程式で解く)と均衡国民所得をも求めることができます。均衡国民所得とは、経済の総需要と総供給が等しくなる国民所得のことです。

数式としては以下のようになります。

Y*=1/(1-c1)・(C0+I0)

では実際に需給均衡式と消費関数の連立方程式を使って均衡国民所得を導いてみましょう。

需給均衡式と消費関数は以下のように表されます。

・需給均衡式:Y=C+I
・消費関数:C=C0+c1・Y 

国民所得(Y)の値を求めるために、需給均衡式(Y=C+I)に消費関数(C=C0+c1・Y)を代入します。

すると

Y=C0+c1・Y+I0
となります。

そのあと、Yを左辺にまとめ、

Y-c1・Y=C0+I0
Yでくくると
Y(1-c1)=C+I0


となります。均衡国民所得を算出するので、Yを左辺に残したまま式全体を(1-c1)で割ります。

Y=1/(1-c1)・(C0+I0)

となります。そしてこの国民所得のYは、総需要と総供給が均衡した状態でのものになります。つまり均衡国民所得です。ですのでYに*をつけて

Y*=1/(1-c1)・(C0+I0)

と表します。これが均衡国民所得になります。

乗数効果とは?

国の経済政策の目的の一つに均衡国民所得を望ましい水準にまで変化させることがあげられます。この目的達成のために必要なのが乗数効果です。(均衡国民所得に関してはこちら)

ちなみに均衡国民所得とは、総需要と総供給が一致している状態の国民所得のことです。

CHECK

均衡国民所得:総需要と総供給が一致している状態の国民所得

乗数効果とは?

投資などの支出を増加させたることで有効需要が増加します。その際に増加した額より大きく国民所得が拡大すること乗数効果と言います。

より具体的に説明すると

生産者が投資を増やす→国民所得が増加する→消費が増える→国民所得が増える→さらに消費が増える→さらに国民所得が増加する→さらに消費が増える→・・

といったサイクルを経る事で国民所得が当初の投資額の何倍もの効果が国民所得に現れるのです。(以下の図参照)

乗数効果
CHECK

乗数効果投資などの支出を増加させたることで有効需要が増加します。その際に増加した額より大きく国民所得が拡大すること

乗数効果の求め方

均衡国民所得

乗数効果を理解する上で均衡国民所得の数式はおさえておく必要があります。簡単に解説します。詳細は以下の記事で解説しているので合わせて読んでみてください。

均衡国民所得は以下の形で決まります。

◆均衡国民所得
Y*=1/(1-c1)・(C0+I 0)

基礎消費(C0)と投資(I)は、常に一定になっています。これに限界消費性向をかけたものが均衡国民所得になります。

この時、基礎消費と投資が変化すると均衡国民所得(Y*)の値も変化します。この変化分を表す際には⊿(デルタ)を用います。これを式に表すと以下のようになります。

◆均衡国民所得の変化分
⊿Y*=1/(1-c1)・(⊿C0+⊿ I 0)

投資乗数

続いて経済における投資という要素が均衡国民所得にどのような影響を与えるのかを見ていきます。(以下の図の緑枠で囲った部分)

 投資( I )の変化()によって均衡国民所得がどのように変化するのかを見ていきましょう。投資が変化した場合、⊿ I 0と表します。基礎消費は⊿C0=0とおくと

⊿Y*=1/(1-c1)・⊿ I 0

という数式が導き出せます。

ここから、投資を変化させたら(⊿ I 0)、その限界消費性向(1/(1-c1))を倍した分だけ均衡国民所得が変化する(⊿Y*)ことがわかります。

ちなみに限界消費性向(c1)とは、手元のお金が増えた時にどれだけお金を使うかを示す指標です。人々がお金を使えば使うほど経済は良い方向に向いていきます。(以下の図の緑枠で囲った部分)

CHECK

限界消費性向手元のお金が増えた時にどれだけお金を使うかを示す指標。限界消費性向が高いほど乗数効果が高くなる。

ここから言えるのは、限界消費性向が高いほど乗数効果は高くなるのです。

これを、数式で見ていきましょう。たとえば限界消費性向(c1)が0.5の時と0.9の時をそれぞれ1/(1-c1)に代入して比較してみましょう。

c1=0.5 のとき → 1/(1-0.5)=1/0.9=2
c1=0.9 のとき → 1/(1-0.9)=1/0.1=10

となります。

限界消費性向が0.5の時は2、で0.9の時は10になります。ここからもわかるように限界消費性向が高い時の方が、国民所得の増加分が多くなることがわかると思います。

そして、この倍をするというのが乗数という考え方になります。

ここまで見てきたものは投資が国民所得に与える影響です。これを投資乗数と言います。

そのほかに、
・政府支出の影響を政府支出乗数
・課税の影響を租税乗数
・輸出の影響を輸出乗数
と言ったものがあげられます。

さいごに

最後まで読んでいただきありがとうございます!

この記事をきっかけで少し経済学について理解を深めたいと思った方は、以下の書籍から初めてみるのがおすすめです!

それは、スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編・マクロ編です。

こちらはミクロ経済学に関して難しい数式を使うことなくわかりやすく説明してくれています。

これらの本を理解できたら、次に『スティグリッツ入門経済学』を読んでみるのもアリだと思います。ですが、正直、信じられないくらい分厚いので覚悟は必要かもしれません。

しかし、この本を読めば経済学という学問の全体像を知ることができるのでオススメです。

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