ミクロ経済学経済学

【イラスト図解】ミクロ経済学とは?わかりやすく解説。| かんたんな経済学

かんたんなミクロ経済学 ミクロ経済学 とは? ミクロ経済学

この記事ではミクロ経済学の全体像についてに触れていきます

この記事で得られること

・ミクロ経済学の全体像について知ることができます
・ミクロ経済学について勉強をする上で、基礎的な知識を習得できます

ミクロ経済学とは?

そもそもミクロ経済学とはなんでしょう?一言で言うと資源の効率的な配分について市場のメカニズムを分析する学問です。その際に、名前の通り小さい単位で経済を分析していきます。

CHECK

資源の効率的な配分について市場のメカニズムを分析する学問です。その際に、名前の通り小さい単位で経済を分析していきます。

ミクロ経済学の始まり

ミクロ経済学は、古典派経済学という思想を源流としています。また古典派経済学の創始者がアダム・スミスというイギリスの経済学者です。

アダムスミス

古典派経済学は、市場のメカニズムを解明することを目的に作られました。アダムスミスが生きた時代は、重商主義という政府が国内の産業に規制を加えることで、経済が混乱している時代でした。

古典派は、人の力で市場はどうすることもできないとしています。ですので、重商主義のような経済に規制を加えるような事に対して批判的でした。

その批判の根拠となったのが自由放任主義(レッセフェール)です。自由放任主義とは、政府や人間が手出しをしなくても放任することで効率に市場が機能するとする主張のことです。

このアダムスミスののち、アルフレッド・マーシャルという人物が19世紀後半に体系化をすることで現在のミクロ経済学が成立しました。

CHECK

古典派経済学
人の力で市場はどうすることもできない
・重商主義への批判から生まれた
・批判の根拠となったのが自由放任主義

ミクロ経済学の前提

ミクロ経済学には大きく分けて3つの前提があります。個人に関係することと、資源に関係すること。そして、市場です。

個人

ミクロ経済学の分析対象は個人です。この個人は欲望を最大まで満足させようと行動することを前提とします。

個人には二種類いて、
・生産者
・消費者

がいます。彼らは、次にあげる資源を利用して欲望を最大化しようとします。

資源

欲望を満たす手段として財・サービス、つまり商品が中心的な役割を果たします。一方で、商品を生産するために必要な、生産要素(労働・土地・資本)も生産者が欲望を最大化する上で中心的な役割を果たします。

これらをまとめて資源と言います。

しかし、ここで重要なのが個人の欲望が無限である一方で、資源は有限であるということです。これを資源の希少性と言います.

市場

市場において生産者と消費者が出会います。そして、価格という目印を通して商品と貨幣を交換します。

そこで、市場において希少な資源をどのようにしたら、効率的に分配することができるのかを、考えるのがミクロ経済学の目的でもあるのです。

ミクロ経済学の前提

1 個人は、欲望を最大化するように行動する
2 欲望を満たすためには、資源(商品や生産要素)を利用する
3 資源には希少性という性質がある
4 生産者と消費者は市場で出会い、価格を通して取引をする
5 効率的に希少な資源を市場に配分するかを考えるのがミクロ経済学

これまで、ミクロ経済学の前提を話してきました。続いて、ミクロ経済学には具体的にどのように分析を行うのか説明をしていきます。

完全競争市場

完全競争市場は、ミクロ経済学における重要な前提になります。

現実の経済では資源は有限です。これを資源の希少性といいます。この希少な資源を最適に配分するうえで、完全競争市場が一番理想的な状態であると経済学では仮定されています。

 完全競争市場においては、消費者と生産者は、無数に存在するとという前提があります。そのため、個人の行動の影響は市場において限りなく0になります。この時、消費者と生産者はプライステイカーとなります。個人は市場で決まった価格を受け入れるしかないのです。なぜなら、完全競争市場では個人の行動の影響は0となるからです。

こうした完全競争市場は現実にはありえません。あくまで仮定です。しかし、あえて極端な仮定をもちいることで、分析が可能になるのです。

そのほか、完全競争市場の性質はまとめると4つになります。

・無数の取引主体が存在し、消費者も生産者も市場に影響を与えない
・個人は市場の状況や価格に関して完全な情報を持つ
・各商品の価格や質は全て同質的
・取引や移動においてどんな制約も存在しない
・参入と退出が自由

また、こうした完全競争市場の条件を外すと、不完全競争市場や情報の非対称性といわれる市場の失敗という状況になります。こちらは別の記事で解説しているので、興味のある方は読んでみてください。

現実の経済では資源は有限です。これを資源の希少性といいます。消費者と生産者が市場で取引をするのは資源が有限です。もし資源が無限だった場合、消費者は効用をどこまでも最大化することができます。

 希少な資源を最適に配分するうえで、完全競争市場が経済学では一番理想的な状態であると仮定しています。なぜなら一番効率的な資源配分がなされるからです。

完全競争市場は、ミクロ経済学における重要な前提になります。

 完全競争市場においては、消費者と生産者は、無数に存在するとという前提があります。そのため、個人の行動の影響は市場において限りなく0になります。この時、消費者と生産者はプライステイカーとなります。

こうした完全競争市場は現実にはありえません。あくまで仮定です。しかし、あえて極端な仮定をもちいることで、分析が可能になるのです。

そのほか、完全競争市場の性質はまとめると4つになります。

・無数の取引主体が存在し、消費者も生産者も市場に影響を与えない
・個人は市場の状況や価格に関して完全な情報を持つ
・各商品の価格や質は全て同質的
・取引や移動においてどんな制約も存在しない
・参入と退出が自由

CHECK

・希少な資源を最適に配分するうえで、完全競争市場が経済学では一番理想的な状態であると仮定
完全競争市場においては、消費者と生産者は、無数に存在するとという前提があります。
・消費者と生産者はプライステイカーとなります

市場の参加者に関する理論:消費者理論・生産者理論

ミクロ経済学には市場の参加者の行動を分析する手法として
・生産者理論
・消費者理論

という二つの理論があります。

消費者:消費者理論

消費者理論は、消費者がどのような行動をするのかを分析する枠組みのことです。消費者は効用(欲望に対する満足感)を最大化するように行動することを前提として分析を行います

消費者の行動は需要曲線と対応しています。需要曲線は右下がりのグラフになります。

感覚的にいうと、商品の価格が下がると、消費者が「買いたいとおもう量(=需要量)は増えるからと説明できます。

消費者理論は、需要曲線がなぜ右下がりになるのかを論理的に説明する理論と言い換えることもできます。

詳しくは、いかにリンクを貼ってあるので見てみてください。

生産者:生産者理論

生産者理論とは、生産者がどのように行動するかを分析する枠組みのことです。生産者は利潤を最大化しようとするという前提で分析を行なっていきます。

生産者の行動は供給曲線と対応しています。感覚的には商品の価格が上がると、生産者が売りたいとおもう量(供給量)は増加するからと言えます。

生産者理論は、供給曲線がなぜ右上がりになるのかを感覚的にではなく、論理的に説明する理論と言い換えることもできます。

また、生産者は利潤を最大化することを前提とすると言いました。その利潤とは、

利潤=収入-費用

という数式で表されます。

収入とは、価格×個数のことであり、そのために費用をかけなければなりません。

費用(cost)には、
・総費用
・固定費用
・可変費用
・限界費用
・平均費用
・平均可変費用

といった種類のものがあります。詳しくは以下の記事で説明します。

CHECK

・消費者理論:消費者がどのような行動をするのかを分析する枠組みのこと。需要曲線がなぜ右下がりなのかを探求
生産者理論:生産者がどのように行動するかを分析する枠組み。供給曲線がなぜ右上がりなのかを探求

市場の状態に関する理論:部分均衡理論・一般均衡理論

続いて、市場において生産者と消費者が出会います。そこで、市場において資源が効率的配分されるにはどうするか?を分析する枠くみが
・部分均衡分析
・一般均衡分析

になります。

一般均衡理論部分均衡理論
提唱者レオン=ワルラスアルフレッド=マーシャル
意味全ての市場を均衡させる
価格・数量に関する理論
1つの財市場を均衡させる
価格・数量に関する理論
理想とする状態パレート効率性の実現総余剰の最大化
市場の
調整過程
ワルラス調整過程・価格が調整されるマーシャル調整過程・数量が調整される
分析手法エッジワークス・ボックス余剰分析
一般均衡理論と部分均衡理論の比較

部分均衡分析

部分均衡分析は、1つの財市場を均衡させる価格や数量を分析する理論です。理想とする状態が総余剰の最大化としています。アルフレッド・マーシャルというイギリスの経済学者によって提唱されました。

アルフレッドマーシャル
アルフレッドマーシャル

需要曲線や供給曲線を利用して余剰分析を行います。

詳細を知りたい方に向けて以下のリンクの記事で解説していますので、参考までにどうぞ。

ここではそんな分析手法があるということを確認できれば十分です。

一般均衡分析

一般均衡分析とは、全ての市場を均衡させる価格・数量に関する理論です。理想とする状態をパレート効率的な状態としています。レオン・ワルラスという経済学者によって提唱されました。

レオン・ワルラス
レオン・ワルラス

エッジワースのボックスダイアグラムなどによってパレート効率的な状態を分析します。

詳細を知りたい方に向けて以下のリンクの記事で解説していますので、参考までにどうぞ。

ここではそんな分析手法があるということを確認できれば十分です。

CHECK

部分均衡分析:需要と供給曲線を用いて説明する
一般均衡分析:複数の財の市場説明する方法

市場が効率的ではない状態:不完全競争市場・市場の失敗

しかし、現実にはこれまで説明したように効率的な資源配分ができることは稀です。そこで、ミクロ経済学では、
・不完全競争市場
・市場の失敗

というものを分析します。

不完全競争市場

不完全競争市場とは、完全競争が実現していない状態のことを指します。

その一つの状態として、独占という状態があります。独占とは、一つの企業しか市場に存在しない状態のことです。これにより、企業が自由に価格を操作できる状態になり、資源配分がうまくいかなくなります。

また、不完全競争市場には独占だけでなく、
・寡占
・独占的競争

という種類もあります、これは競争の度合いによって分類されます。

詳細は、別の記事で解説してますので以下のリンクを見てみてください。

市場の失敗

市場の失敗とは市場メカニズムが働いた結果において、効率性が達成されていない現象のことを言います。具体的な事例として

・外部性
・費用逓減産業
・公共財
・不確実性
・情報の非対称性

が挙げられます。

1つ説明すると情報の非対称性があげられます。情報の非対称性とは、売り手と買い手の間に情報の格差があるこです。

以下の図のように、中古車市場において、ディーラーが情報優位者となって、買い手が情報劣位者になってしまうことが具体例として挙げられます。結果として、逆選択(アドバースセレクション)言われる悪質な商品が良質な商品を駆逐する状態が生まれてしまうのです。

CHECK

不完全競争市場:完全競争が実現していない状態

市場の失敗:市場メカニズムが働いた結果において、効率性が達成されていない現象のこと

そのほかの理論

ゲーム理論

ゲーム理論とは、一定のルールで利害関係を持つ相手がいる中で自分と相手が最適な利益を得られる方法を数学的に導き出す理論のことです。

ゲームでは、所与のルールのなかで各プレーヤーが最適な戦略をとり、利得を最大化しようとします。その結果、自分の選択を変えると利益が得られない状態になるまで突き詰めた状態をナッシュ均衡と言います。

ゲーム理論の具体例として囚人のジレンマなどがあげられます。

共同で犯罪を行った容疑者AとB人が捕まり、それぞれ別々の取調室で聴取を受けています。

このとき、相手を裏切れば自分は無罪になり、黙秘を貫いたとしても相手が自分を裏切り損を被るかもしれないという状態に置かれることになります。これを囚人のジレンマと表現したのです。

ゲーム理論には、囚人のジレンマ以外にも多くの理論があります。詳しくは以下の記事で書いてあるので読んでみてください。

CHECK

ゲーム理論:一定のルールで利害関係を持つ相手がいる中で、自分と相手が最適な利益を得られる方法を数学的に導き出す理論のこと

貿易理論

国際関係も視野に入れた貿易理論があります。特に貿易理論で有名なものが比較優位の原理です。

比較優位の原理とは、それぞれ相対的に生産が得意な財が存在が存在するから、自国で生産しないものは貿易で賄った方が良いというものです。

ちなみにここではいう生産が得意とは、費用をかけずに生産ができるということです。リカード型貿易理論では生産費に着目する点が特徴であることを抑えてください。

具体例として以下の図を見てください。

この場合、イギリスはフランスに比べ船舶とポットの生産で絶対優位に立っています。

しかし、フランス国内ではポットの生産が相対的に得意です。これが、フランスはイギリスに比べてポットの生産において比較優位にあるということになります。

一方で、イギリスは船舶の生産においてフランスに比較優位にあると言えます。

そこで、それぞれ得意な方の財の生産に特化して、足りない財は貿易で賄えば2国間で効率的に財を生産することができるのです。

別記事で解説していますので、詳細を知りたい方は以下のリンクを踏んでみてください。

さいごに

経済学のおすすめの本
経済学のおすすめの本

もう少し経済学について理解を深めたい方は以下の書籍から初めてみるのがおすすめです!

それは、スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編・マクロ編です。こちらはミクロ経済学に関して難しい数式を使うことなくわかりやすく説明してくれています。経済学に触れてみたい!なんて方は、まずこの本からスタートしてみるのもアリだと思います!まずはミクロ編から読んで、マクロ編に移動するのが定石でしょう!

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編
ティモシー・テイラー (著), 池上 彰 (監訳), 高橋 璃子 (翻訳)

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編
ティモシー・テイラー (著), 池上 彰 (監訳), 高橋 璃子 (翻訳)

ここまで読んだら、次に『スティグリッツ入門経済学』を読んでみるのもアリだと思います。ですが、正直、信じられないくらい分厚いので覚悟は必要かもしれません。しかし、この本を読めば経済学という学問の全体像を知ることができるのでオススメです。

スティグリッツ入門経済学 第4版
ジョセフ E.スティグリッツ (著), カール E.ウォルシュ (著)

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