かんたんな経済学 / 経済成長とは?わかりやすく解説。

マクロ経済学

 こんにちは。今回は経済成長について取り扱います。経済成長という言葉を聞くとなんとなく豊かな生活が遅れるようになると行ったイメージがあるでしょう。

 ですが、明確に言語化するとなると難しいものがあります。そこで経済学における経済成長の意味を学ぶことで、世の中がよりクリアに見えるようになると思われます。

この記事を読んでわかること

・ 経済成長について深い理解を得られます。
・ 経済の仕組みを理解することができます。
・ マクロ経済学の知識が身につきます。

経済成長とは?

 僕たちは、とても豊かな生活を送っています。コンビニで肉とご飯がたくさん入った弁当を食べ、毎年インフルエンザのワクチンを摂取して、綺麗な水を飲むことができています。…..しかし、ひと昔前には、伝染病は流行り早死にしたり、ご飯もろくに食べれないというのは当たり前でした。

こうした生活水準の改善は、経済成長の成果によるものです。経済成長とは、GDPの増加で示されるように、大量に色々な商品が世の中に出回るようになることです。

※GDPに関しては、以下の記事をみてください。より理解が深まると思います。

生活水準の向上

 1人あたり所得

 生活水準の上昇は、1人あたりの所得とそれがどのうように成長してきたのかに焦点を当てます。一人あたり所得のは、総所得(=GDP)を人口で割ったものになります。

計算式としては以下のようになります。GDPとは、国の産出量になります。それを人口で割るのです。

1人あたり所=産出量(Y)/人口(N)

 アメリカは1900年から2001年のあいだに人口(N)が、7600万人から2億8900万人へと増加しました。一方で、一人あたりの所得は4091ドルから2万7948ドルという7倍近くに増加しています。それだけ産出量(=GDP)(Y)が増加したのです。

労働生産性と労力率

また、一人あたり所得は、1労働時間あたりの産出量(Y/H)と1人あたりの労働時間(H/Y)をかけたものと等しくなります。(Hはここでは時間のことをさします。)

 1労働時間あたりの産出量(Y/H)とは労働生産性のことです。産出量を時間で割れば1時間あたりの産出量がでます。その際に1時間で車一台しか作れないよりも同じ時間で10台作れた方が労働生産性は高いです。

一人あたりの労働時間(H/Y)は、労働力率、つまり人口に労働力となる人が占める割合を示します。なぜなら労働力が増えれば必然的に労働時間(H)が増えるからです。

1人あたり所得(Y/N)=労働生産性(Y/H)×労働力率(H/Y)

 そして、一人あたりの所得を上昇させるには、労働生産性が上がる労働時間が人口より速く増える必要性があるのです。

実際に労働時間が増えた例として、1970年代から女性の進出して労働力率が増えました。これは、総労働時間が増えたといいかえることもできます。

生活水準の向上は、一人あたり所得の推移に焦点を当てることで見ることができます。1人あたり所得は、

1人あたり所=産出量(Y)/人口(N)

で割り出せます。また、これらは労働生産性や労働力率を見る指標に置き換えることもできます。それが、

1人あたり所得(Y/N)=労働生産性(Y/H)×労働力率(H/Y)

になります。

どちらにせよ、生活水準をあげるには、労働生産性が上がる労働時間が人口より速く増えるのどちらかしかありません。

生産性

生産性が上昇するには、時間あたりの生産性が上がる必要性があります。先に総労働時間(労働力率)が増えることは生産性が上がるのではなく、1人あたり所得の上昇にあくまで寄与することは注意してください。

 この時間あたりの生産性の上昇には四つの要因が存在します。
・貯蓄と投資(資本の蓄積)
・労働力の質の上昇
・低生産性部門から高生産性部門への資源の配分
・技術進歩
がそれにあたります。以下では、それぞれ説明をしていきます。

貯蓄と投資:物的投資の増大

 現在は100年前に比べて圧倒的に生産性が高くなっています。それはなぜか。優れた機械を導入しているからです。それにより、手作業では作れない自動車などの高度な製品が機械大量生産されています。これらを物的投資と言います。また、物的投資によって購入されるものを資本と言います。

 資本は、貯蓄と投資によって成立しています。企業が高いお金を払って投資することで資本の導入は実現し、それを買うお金は、投資家の投資や銀行の貸し出し(貯蓄)によってまかなわれます。

 投資をすればするほど労働者一人あたりの資本の量は増加します。投資額が増えて資本ストックが増加すれば、結果的に労働者一人あたりの資本は増加します。これを、資本深化と言います。

こうした、動きは短期生産関数に表せます。資本ストックが増加するとグラフは上方に推移します。同じ労働力でも産出量は資本ストックが増加した方が高くなります。つまり、労働生産性が高まるのです。

 実際に、先進国の方がたくさん生産機械や工場に投資しています。だからこそ労働者は機械がないときよりも同じ時間で多くのものを生産することができ、結果として生活水準も高まるのです

これが一つ目の経済成長の要因である、貯蓄と投資の話でした。

 ※貯蓄と投資に関しては以下の記事を読んでみてください。

労働力の質の改善:人的投資の増大

 続いて、経済成長に必要なのは労働力の質が改善される必要性があります。実際に、日本などの先進国の企業の強さは優秀な労働力に支えられている面があります。その優秀さとは読み書きや計算ができるなどと行った教育や技能などのスキルの高さのことです。

これまで、投資や貯蓄で生み出されるのは物的な資本でした。一方で、教育などのスキル的な資本のことを人的資本と言います。企業が研修などを開いてマナーなどを学ばせるのも人的資本に投資している好例でしょう。

 先ほどの短期生産関数は、人的資本への投資でも上方へ推移します。

アイデアと技術進歩

 経済成長には、物的投資と人的投資がが必要です。しかし、それだけでは経済成長は継続できません。それが、技術革新とアイデアです。技術革新とは既存のやり方を刷新したり、まったく新しい方法で新しいことをやることです。そして、そのためにはアイデアが必要になります。

実際に、1973年以前の生産性上昇の3分の2が技術進歩によるものだったと言われています。そのためには、アイデアや発明をした人に所有権や財産権を与える必要があります。そのため、特許などのような制度が国によって整備されるのです。

一方で、特許の乱用などによってアイデアが広まらず経済成長を阻害する要因でもあると言われています。

低生産部門から高生産部門へ要素生産

 先進国は、18世紀から現代までに、農業から製造業、サービス業というように産業の構造が変化しています。これは、低生産性の産業から高生産性部門への移動と言えます。サービス業は弁護士やウェーター、プログラマーなどが含まれます。

アメリカを例にとれば、20世紀に労働者が農業部門から工業部門への移動によって大きく経済成長をしました。これにより産業構造が農業>工業から農業<工業へと変化いたしました。

1990年代には半導体などのハイテク部門などの産業が花開き、資源がサービス業へと移動しました。こうした産業構造の移行によってさらなる経済全体の生産性をあげて行きました。

経済成長の要因として

・貯蓄と投資(物的資本の増大)
・労働力の質の上昇(人的資本の増大)
・低生産性部門から高生産性部門への資源の配分
・アイデアと技術進歩

があげられます。

まとめ

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