ケインズとは?乗数効果や有効需要の原理についてわかりやすく解説。

ケインズ経済学とは?・有効需要と乗数効果の原理についてわかりやすく解説 経済学

 この記事では、ケインズ経済学ケインズについて解説します。この記事を読むことでケインズという人物とケインズ経済学の基礎的なことを理解することができます。

基本的に、経済学の知識がない方でも読むことが可能です。

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この記事で得られること

・ケインズという人物の概要について知ることができる

・ケインズ経済学の重要な概念である有効需要や乗数効果について知ることができる。

ケインズとは?


 ケインズのフルネームは、ジョン・メイナード・ケインズ(1883年6月5日 – 1946年4月21日)と言います。

引用:Wikipediaより

 彼は、イギリスの経済学者であり、ケインズ経済学を生み出した人物です。

 彼が生きた1930年代は大不況が世界に蔓延。そして、失業者が大量発生した時代です。ケインズは、この経済状況を改善する方法を必死で考え出しました。

 その結果生まれたのが、『雇用、利子および貨幣の一般理論』という本です。略して『一般理論』と呼んだりします。この本は、当時の経済の考え方に大きな革命を起こしました。

そして、この考え方こそがケインズ経済学です。

ケインズ経済学とは?

 前提としてケインズ経済学は当時の大不況を乗り切るために生まれました。彼の理論は、当時の不況を改善するものとして、多くの信奉者を得ました。そして、のちのマクロ経済学の基礎になりました。それほど、斬新で影響力のある考え方だったのです。

これまでの経済学、つまり古典経済学の考えでは、不景気なら「緊縮財政」を敷くことが定石でした。しかし、ケインズは政府と民間ともに金を使って経済を回すことを主張しました。そして、需要の増大こそがその国の経済を拡大させる原動力としました。

実際に、アメリカのニューディール政策などのように公共事業により、需要が創出され景気を持ち直した事例もみられたのです。(ケインズが行ったわけではありません)

 ケインズは、不景気になる要因として有効需要の不足を指摘します。そして、お金をたくさん使うと景気が改善する根拠として乗数効果という理論を主張しました。

では続いて、

有効需要の法則
乗数効果

について説明していきます。 

有効需要の原理とは?

有効需要とは?

有効需要とは、貨幣的裏付けのある需要のことをさします。

 商品は需要があって初めて生産されます。生産しても売れなければ在庫が残ります。結局、生産は売れる規模にまで縮小されます。その際の需要は,人々が頭の中で欲しい、買いたいと思うだけではダメです。貨幣支出として市場にでてくるものでなければなりません。


 たとえば,人々が自動車に対する強い欲望をもっていても,それを購入する貨幣をもち,実際に需要者として購入しなければ、自動車生産は増加しません。この貨幣支出の裏付けをもつ需要が有効需要なのです。

有効需要の原理

有効需要の原理とは、需要に合わせて生産量は調整されるということです。下の図をみてください。

需要する側が100個商品を欲しいと考えたとします。その場合、生産者側は需要に合わせて100個しか生産をしません。実際に考えてみても、需要がないのに生産を増やす企業は考えにくい。

 また、このことを裏返すと生産が増えれば雇用する労働者の数も増え、国民の所得が増えることになります。

ここで、ケインズが重要視したのが需要が増えれば、生産が増え国民の所得も増えることになるということです。

もしこの時需要が減少したならば、逆のことが起こります。こうした時に政府の出番となるのです。続いて、乗数効果について解説していきます。

有効需要とは?

有効需要の原理とは、需要に合わせて生産量は調整される

乗数効果

 乗数効果とは、政府による財政支出の派生効果により、その何倍もの需要を生み、有効需要を押し上げる効果のことです

政府によって、公共投資が行われることで、波及的に生産者が投資を増やし、国民所得が増加し、消費が増加、さらに消費が増えるという需要拡大が波及的になされていくのです。

これが、政府がお金を使うことで景気がよくなるという主張の根拠となったのでした。

実際にこうした経済への考え方は、第二次世界大戦後、世界各国で政策に導入されたのでした。

乗数理論とは?

政府による財政支出の派生効果により、その何倍もの需要を生み、有効需要を押し上げる効果のことです。

最後に:ハーヴェイロードの前提が崩れた

ケインズの経済学は、政府は民間経済主体に比べて経済政策の立案能力・実行能力に優れているという前提で建てられた理論でした。しかし、現実はそんなことはありませんでした。

公共事業などにより借金は返済されることなくむしろ累積していきました。そのほかにも、政府と民間の癒着なども起こり、政府への不信感は増していったのです。

また、ケインズについてもっと詳しく学びたいというかたに、オススメの書籍を紹介します!まずは伊藤光晴さんという、著名な経済学者が執筆したケインズの新書です。中身はかなり重厚ですが、ケインズの全体像をつかむことができます!

もしこれを読むことができたら、ケインズが実際に書いた一般理論を読んでみるのもおすすめです。

ケインズ―“新しい経済学”の誕生 (岩波新書)

伊藤光晴(著)

雇用、金利、通貨の一般理論(日経BPクラシックス) (NIKKEI BP CLASSICS)
ジョン・メイナード・ケインズ(John Maynard Keynes) (著), 大野 一 (翻訳)

また、ケインズだけでなく経済学についても理解を深めたい方は以下の書籍がおすすめです。むしろ経済学について理解を深めてからケインズに再度触れると、彼の凄さがわかると思います。

のもアレですが、経済学について理解を深めたい方は以下の書籍から初めてみるのがおすすめです!

まず読むべきなのがスタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編・マクロ編です。こちらはミクロ経済学に関して難しい数式を使うことなくわかりやすく説明してくれています。経済学に触れてみたい!なんて方は、まずこの本からスタートしてみるのもアリだと思います!まずはミクロ編から読んで、マクロ編に移動するのが定石でしょう!

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編
ティモシー・テイラー (著), 池上 彰 (監訳), 高橋 璃子 (翻訳)

スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 ミクロ編
ティモシー・テイラー (著), 池上 彰 (監訳), 高橋 璃子 (翻訳)

ここまで読んだら、次に『スティグリッツ入門経済学』を読んでみるのもアリだと思います。ですが、正直、信じられないくらい分厚いので覚悟は必要かもしれません。しかし、この本を読めば経済学という学問の全体像を知ることができるのでオススメです。

スティグリッツ入門経済学 第4版
ジョセフ E.スティグリッツ (著), カール E.ウォルシュ (著)

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