「資本主義」について学ぶ!わかりやすく解説!

かんたんな経済学

はじめに

この記事では、そもそも資本主義とは何か?ということを解説していきます。

みなさんは、普段日経電子版とかNewspicksとかを見ていて「資本主義」なんて言葉を目にすることがあるのではないでしょうか?なんだかんだ、素通りしてしまうワードではありますよね。
 しかし、資本主義という言葉、実は非常に奥深い概念でです。超頭の良い学者の人でも、この概念の定義については様々な見解に別れています。

 そんな資本主義というものは、一体何でどのようにして生まれたのでしょうか?こうした点を理解する上で、日経新聞の「イチから学ぶ資本主義」や『資本主義の歴史:起源・拡大・現在』を参考に書いていきます。

資本主義とはなにか

資本主義とは、「資本そのものを増やしながら経済の成長を促進」する「仕組み」のことです。

では、その仕組みとはどのようなものなのでしょうか?

 まず、「企業家」というものがいます。社長くらいに考えてください。彼は、事業をすることが役割としてあります。そのために、企業家は「銀行家」や「投資家」から資本を調達します。つまり資金調達です。
 そして、その資本を、「労働者」の雇用・「生産設備」などに投資をします。その結果、企業家たちは、生産したものによって利益をえ流ことになるのです。そして、その利益をさらに資本として、投資に向けることでさらなる利益の拡大を目指します。

(イラスト)

一見、当たり前のことに聞こえますが、もっと上記の企業家の行動をまとめると

「資本を使ってさらに資本を獲得する」

ということになるのです。

そして、これが資本主義の本質であり、仕組みであるのです。
 みなさんの勤める会社の社長も、この資本主義の仕組みに乗っ取り事業を進めているはずです。八百屋だって漏れることなく資本主義のこの仕組みに乗っ取っているから、みなさんに野菜を販売できるのです。
 貯金なり銀行からの借り入れなりをして、店舗を設置して野菜を仕入れ、販売します。そしてそこから得た利益でさらにトマトしか売っていなかったのが、ニンジンやかぼちゃを販売して行くかもしれません。

(イラスト)

このように、僕たちの生活というは「資本主義」という仕組みに規定されながら生きているのです。そして、この仕組みで生きていることが当たり前となっているのです。

 しかし、こうした資本主義という仕組みが現代のように当たり前になるには、様々な歴史を辿ってきています。
以下では、資本主義がどのようにして、僕たちにとって当たり前の存在になって行ったのかを見ていきましょう。

資本主義が広がる前の時代

ここで説明していくのが、資本主義が広がる前の歴史について説明していきます。資本主義が広がる前の世界というのは

・封建主義の時代
・重商主義の時代
・宗教改革の時代

という時代を経ていました。
そして、最初の3つの時代を経た後に宗教改革というすごい革命が起こることになるのです。これが、資本主義的な考え方をするようになるきっかけと言われています。
 ちなみに、こうしたことを唱えた人物がマックス・ヴェーバーという経済学者でもあり社会学者になります。(この記事では詳細は解説しません)

では、時代ごとに解説をしていきます。

封建主義時代

 まず、はじめにくるのが封建主義というものになります。封建主義とは「軍役と引き換えに土地を付与すること」という意味になります。つまり、
 土地領主が家来に対して土地を与えてやる。その見返りとして戦争があったら土地領主に協力してくれよ」
ということです。

(イラスト)

 西ヨーロッパでは、8~9世紀頃までに、封土の授受によって結ばれた主従関係による階層組織をもつ社会、封建制度に基づく社会、すなわち封建社会が成立し増田
 日本では「ご恩」と「奉公」なんて言葉がありますが、土地を与えてあげた「ご恩」に対して、戦争になったら「奉公」することが、封建主義、具体的には鎌倉時代から戦国時代に続く「仕組み」であったと言えるでしょう。

 こうした中では、先述した「資本で資本を生む」ということは望みようがないでしょう。なぜなら、封建主義において
・土地領主やその家来は民衆からの租税収入があるので、増やすインセンティブがない
・自国内の資源を増やしたければ「戦争」によって略奪することが主軸
・「戦争」によって増やせなくても、民衆からの略奪によって増やすことが可能
と行ったことがあげられるでしょう。土地領主や家来などの、日本であれば武士、西洋であれば騎士の階級の人物は民衆よりも大きな「権力」を持っていたので、資本を使って資本を増やすようなチマチマしたことをしなくても、「力」で資本を増やすことができたのです。

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宗教改革の時代

 15世紀、宗教改革が起こり、プロテスタントとカトリックに分裂しました。そして、プロテスタンの方から「資本主義の精神」とも言えるものが生み出されました。その前に宗教改革の成り行きについて説明させていただきます
 しかし、封建主義のようなヨーロッパ各地に領主が分立する時代はおわりを迎えます。それが、マルティン・ルター(1483年11月10日 – 1546年2月18日)を引き金にして勃発した「宗教改革」です。詳細は割愛しますが、キリスト教がカトリックとプロテスタントの2つに分裂したのです。


 事の成り行きを説明すると16世紀前半、ローマ教皇は免罪符という、「お金を払えば神が許してくれるお札」というのを販売していたのです(笑)。こうした動きに対して、ドイツのルターやスイスのジュネーヴにおけるカルヴァンという人がキリスト教会を刷新しようと異議を申し立てたのです。
 その後17世紀には、この二派の対立は30年戦争というヨーロッパ中を巻き込む事になるのです。そして、その戦争は

重商主義の時代

 続いて、16世紀〜18世紀は重商主義の時代と言われています。封建主義の時代は、土地領主が各地に点在していましたが、この時代は、中央集権体制と行って強い王様が各地にいた時代です。しかし、30年戦争後、各国の領主は統合され、巨大な領域を支配する王様が各国に現れます。 そのうち、重商主義を採用したのは、オランダ・イギリス・フランスでした。

では、そもそも重商主義とは何かと言うと「管理経済であり、財政確立のため貿易収支の黒字、輸出の助成・輸入の制限によるもの」でした。「財政確立のため貿易収支の黒字、輸出の助成・輸入の制限」とは具体的にどうことか。それは、

 輸入に高い関税をかけ、自分の国で取れた商品を輸出しまくるのです。

そうすることで貿易は黒字になり国は豊かになります。

 しかし、こうした重商主義のような時代では一般の人は「資本で資本を増やす」ということができません。なぜなら、
・政府が重い税金などを民衆にかけること
・自由な商売ができないのです。

このように、中央集権国家などによる重商主義的な考え方は、宗教改革によって生まれたカルバン主義のような、

「質素に倹約して一生懸命事業を大きくしていくという資本主義的な考え方」

を妨げるようなものになってしまったのです。こうした重商主義的な考え方に対して異を唱えたのが「アダム・スミス」という経済学者なのです。

→経済学とは?

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近代における資本主義のはじまりと拡大

産業革命・民主主義の時代

これまで、資本主義以前の時代の話をしてきましたが、ここからは資本主義が波に乗り始めた時代を取り扱います。そこで、こうした資本主義が波に乗る上で必要な条件がありました。それは、
・自由な商売を重んじる思想の登場
・テクノロジーの進化
・民主主義の普及
です。それぞれ取り扱っていきましょう。

自由な商売を重んじる思想の登場

アダム・スミス(Adam Smith、1723年6月5日 – 1790年7月17日)。この経済学者は重商主義という中央集権による管理経済的な政策に反対した人物です。

では彼の主張とは何か。それは「神の見えざる手」という考え方です。

簡単に言えば、自由にみんなが商売をできるようになれば、社会全体よくなる。と行った考え方です。いわば、自由放任主義的な考え方になります。偽善的に他人に「施し」とかしても社会全体はよくならず、利益のために商売をした方が社会全体は結果としてよくなるということです。

このように、綺麗事は抜きにしてみんなが自由に利益を追求することを肯定する思想が生まれたことは、資本主義のはじまりといってよいでしょう。そして、アダムスミスは近代経済学の始祖とも呼ばれています。

テクノロジーの進化と賃金労働者

 もう1つが機械化が始まり資本主義が花開いたことを「産業革命」と呼びます。これは、19世紀前半にイギリスを出発点として全ヨーロッパ、19世紀後半から20世紀前半には、アメリカ合衆国にも波及しました。(産業革命とは、第一次産業革命と第二次産業革命というものがあるのですが、詳細は別記事に譲ります。)。

 19世紀に後半には、イギリスなどでは蒸気機関車や街路灯などのインフラが整備されました。また、鉄道や線路を製造するために鉄が必要になり、製鉄業が勃興しました。そして、これらの産業に関する多くの株式会社やパートナーシップ制の会社が誕生したのです。そして、この機械化によって生産効率は飛躍的に上がることになるのです。


 また、賃金労働者、つまり労働者がこの機械化のなかで工場に出稼ぎで働くようになります。実際に、労働者の労働環境は非常に劣悪だったと言われています。ある意味、資本主義の負の側面とも言えるでしょう。
 しかし、このテクノロジーの進化は、それ自体では実現はできないものでした。それは、みんなが平等になる必要性があったのです。

民主主義の普及

 これまで述べてきた産業革命の一方で、民主主義の基盤も用意され、国民に「法の下の平等」が認められることになるのです。重商主義や封建主義の時代では、王様であったり土地領主などの一部も人々が「大きな力」を握った時代でした。
 しかし、17世紀〜18世紀の間に、フランスであればフランス革命、イギリスであれば名誉革命・清教徒革命などが起こりました。これらの「革命」により議会制民主主義の地盤を手に入れた国々がヨーロッパに現れるようになるのです。そして、それらの国々は経済的に飛躍することになるのです(フランスは若干発展が遅れたが目を瞑ります)。
 
  それにより、王様や皇帝などによって施行されていた理不尽な産業規制などが次第に廃止されていったのでした。こうしたことが、企業家や資本家などが自由に商売をする基盤を作り挙げたのです。結果、産業革命のみならず経済の飛躍的な発展、つまり資本主義が花ひらくことになったのです。

このように、民主主義により自由な商売の基盤と、それを「良いもの」とするアダムスミスの「神の見えざる手」の思想、そして産業革命が組み合わさり、資本主義は大きく花開いたのでした。

社会主義の誕生と欧州の没落の時代

第一次世界大戦とアメリカの繁栄

 19世紀後半から20世紀前半には、アメリカでも産業革命が起こるようになります。そして、イギリスなどのヨーロッパ諸国を工業生産高などで追い抜き始めるようになりました。具体的な例でいうと、製鉄業が上げらるでしょう。アメリカでは大陸横断鉄道がアメリカ大陸を横切るようになっていました。それにより鉄鋼の需要が高まり製鉄業が著しく発展します。USスティールなどが有名でしょう。

 特に、こうしたアメリカの繁栄をさらに推し進めたのが「第一次世界大戦」です。第一次世界大戦とは、サラエボ事件というオーストリア皇太子暗殺を引き金に1914年に勃発した戦争です。連合国対同盟国という構図で世界を巻き込んでの戦争で、初の国民を巻き込んでの総力戦体制の戦争とも言われています。同盟国側はドイツ、オーストリア=ハンガリー帝国を基軸とし(イタリアは中立を宣言)、連合国はフランス、イギリス、ロシア軸としていました。1918年に最終的に同盟国側の敗北で終戦を迎えます。

この時、アメリカは後半に少し参戦した程度でほとんど無傷の状態でした。一方でヨーロッパ諸国はこの戦争で途轍もない金額を使い込んでおり、アメリカは連合国側にお金を支援していました。これによりアメリカは債権国になり、1920年代には大衆消費の時代が訪れていました。大衆消費とはつまりお金持ちだけでなく中流階層の人々も豊かな暮らしを獲得することができるようになっていたのです。
 

 また、この頃からSWOT分析などのマーケティングの技法や、コンサルティングファームなどが誕生したとも言われています。そして、広告なども盛んに行われるようになり、産業革命の時代とはまた違った形で資本主義がさらに花開いた形になりました。

社会主義国家ソ連の誕生

 一方でこの頃、社会主義、もしくは共産主義という思想が台頭してくるようになりました。この思想を最初に始めたのがカール・マルクス( 1818年5月5日 – 1883年3月14日)です。

この人は『資本論』という有名な本を執筆した人でもあります。ここでは詳細を割愛しますが、簡単にいうと「労働者のユートピア」を実現しようとする思想です。登場するのは労働者だけで、みんな「平等」です。この思想が生まれる背景として、産業革命のところでも触れましたが貧乏な人と豊かな人の書く際が広がっていたことが上げられます。

 そして、こうした思想を実現しようとして、本当にその理想を実現しようと「国」を作ってしまった人が、ウラジーミル・レーニン(1870年4月22日 – 1924年1月21日)です。彼は、当時皇帝が統治していたロシアで革命を起こしました。そして、1921年にソビエト連邦共和国を建国しています。

 これは当時、アメリカが大衆消費社会に突入していた時期と一致しています。このように、アメリカで資本主義が隆盛を極める一方で、資本主義とは大局的な「社会主義」の国が生まれたのです。

政府が経済に介入し始めた時代

 先ほど、アメリカが大衆消費社会に入り、隆盛を極めた話をしました。しかし、1930年に「世界恐慌」が起こりアメリカの隆盛は終わりを迎え、失業者が大量に生み出される事になります。また、この影響はアメリカだけでなく世界に及ぶ事になります。
 こうした中で、政府が経済に対して介入を始めるようになります。これまではアダムスミスのように

「政府は口を出さずに、自由に商売をさせておけば良い」

という考え方が主流を占めていました。こうした考え方をする人々のことを「新古典派」と言います。しかし、世界恐慌によって失業者が街に溢れる事になる中、「自由に商売するのが良い!何もしない!」なんて言っても何も解決しないのです。

そこで現れたのがイギリスの経済学者、ジョン・メイナード・ケインズ(1883年6月5日 – 1946年4月21日)です。彼は、「政府は、不景気の時こそお金を使え」という考え方をしていました。つまり、政府が公共事業をすることで失業者たちに給料をわたし、そのお金をさらに企業が生産した商品の購入に使ってもらえば、その企業も潤うのです。

こうした考え方は、ルーズベルト大統領下のアメリカにおいて「ニューディール政策」という形で行われました。ダムの開発などの公共事業が行われました。その後、アメリカは景気を回復させたと言います。

第二次世界大戦・冷戦・その後

 その後、第二次世界大戦が起こり世界は戦火の海に包まれる事になります。アメリカやイギリス、フランス、ソ連をはじめとする連合国と、日本、ドイツ、イタリアの枢軸国の間で植民地を巻き込んでの戦争でした。こうした中では、経済は管理経済に突入し、以前に比べて自由に商売もできなくなりました。

また、第二次世界大戦が終結したのち、東側の社会主義国と、西側の資本主義国が戦火を交える事なく睨み合う「冷戦」という状況に突入します。これにより、軍拡競争や核開発が起こり世界を慢性的な恐怖に陥れました。そして、ドイツは東西に分裂、朝鮮も南北に分裂する事になりました。こうした中で、資本主義国の先頭にたつアメリカは、西側諸国に「マーシャルプラン」と言った財政支援を各国に行いました。これにより、敗戦国の西ドイツや日本は奇跡的な経済成長を記録する事になります。一方の社会主義国の先頭のソ連では、「計画経済」という名の下、反対する異分子のような人間は全てシベリア送りにし、多くの人々を殺害したのです。

この冷戦下では、大規模な戦争は起きていないで平和的状況に見える国がある一方で、ソ連や朝鮮、ドイツのような悲劇に見舞われる国もあったのです。

そして、資本主義の陣営ではアメリカが覇権を握る事になりました。

冷戦下でアメリカは西側諸国に大規模な財政支援を行ったと言いましたが、その結果、アメリカの財政赤字が慢性化するようになります。

ハイエク。フリードマンなどが有名でしょう。「小さな政府」というようにこれまでのケインズ的な政府が介入するのではなく、市場原理に任せてしまえという考え方です。

こうした、経済学者の考え方は、イギリスのマーガレット・サッチャーやレーガン大統領によって推進される事になります。

その一方で、社会主義国ソ連の崩壊が起こり、冷戦が終結します。その後、世界は変動為替相場制に突入しグローバル化の時代に突入する事になるのです。

おわりに:現代の資本主義

 最後に、現代の経済がどうなっているのか?ということをお話してこの記事を閉めたいと思います。

現在は、
・IT化
・格差社会
・保護主義、国家資本主義
が起こっております。

1つ目のIT化はGAFAと言われるような巨大IT産業が生まれ、市場が寡占状態になっています。
またGAFAの一角のAppleはIphoenを発売し、僕たちの日常生活が一変し、情報の流動性が高り情報が国境を超えていくようになっていきます。

一方で、ドナルドトランプによる保護主義や中国の習近平首席の国家資本主義が台頭してきています。グローバル化が進む一方で、国という存在に縛られる考え方もまた進んでいるのです。

そして、最後が格差社会です。新自由主義の時代から「小さな政府」という考え方が出てきた事はお話しました。これにより、非正規雇用の促進や社会福祉の予算が削られました。その結果、貧富の差が拡大する事になったのです。

僕たちの生きる社会は、未だ迷走を極めています。一見、何気ない日常生活を送っていますが、そうした生活は資本主義ありきの話なのです。そして、「日常生活」だと自分が思っている世界の外では、知らないうちに資本主義という仕組みの中で大きく時代が進んでいるのです。「資本主義」を知る事は自分の何気ない日常から一歩離れて見る手がかりになります。そして、一歩日常から飛び出して世界を眺めてこそ人間は進歩をしてきたのです。

最後まで読んでくださりありがとうございます。誤字脱字だらけかもしれないですが、そうした点は、漸次修正を加えるとともに、わかりやすい画像なども追加していく予定ですので今後ともよろしくお願いいたします。

 

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